祭りのあと 6 - 10
(6)
アキラはうれしくなってヒカルのそれを握る。ヒカルはヒッと小さくないた。
内ももだけならまだしも、それを直に触られると、ヒカルはなにも考えられなくなった。
アキラはゆっくりとそれを揉んだり扱いたりすると、手をさらに奥へと伸ばした。
指先がヒカルの尻の穴にあたる。
ヒカルはいい加減我慢できなくなり、アキラの腕を思い切り引っ掻いた。
白い腕にうっすらと血の線が浮かび上がる。アキラはその痛みに手を引っ込めた。
やっと開放されたと安心すると同時に、アキラの腕が心配になった。
しかし身動きがとれない状態の今、アキラの様子など確認できない。
アキラはそれからピタリとヒカルの体を求めるのを止めた。
ヒカルはアキラが今どんな表情をしてどんな気持ちでいるのか不安になった。
(7)
目的の駅に到着すると、アキラはヒカルに目もくれず先に行ってしまう。
ヒカルはそれを急いで追いかけた。
下駄を履いているため早く歩けないヒカルに、今まで歩幅を合わせてくれていたのに、アキラは走るように歩いていく。
アキラがあまりにも足早に歩くので、ヒカルは怒らせてしまったのだと思った。
けれど、もとはといえばアキラが車内であんなことをしなければよかったのだ。ヒカルはアキラの背中を睨む。
そんなアキラはトイレへと入っていった。
ヒカルはブッとふきだした。
「なんだ、塔矢のヤツ。トイレに行きたくて仕方なかっただけなんだ」
ヒカルは笑うと、アキラのあとをついてトイレへと入っていった。
(8)
トイレに入るとアキラの姿はどこにもなく、誰も居なかった。カランコロンとヒカルの下駄の音だけが響く。
不思議に思ったヒカルは、トイレの中をうろうろとする。
そして奥の個室に近づいた時、何者かに腕を引っ張られ、ヒカルはなにがなんだかわからないまま個室の壁へと押しつけられた。
カチャッと鍵をかける音が後方で響く。
ヒカルはゆっくりと振り返ると、そこには酷く恐ろしい形相をしたアキラが立っていた。
その恐ろしさに体が一瞬で硬直する。
アキラはヒカルを壁に押し付けると、強引に浴衣の前をはだけさせた。あらわになった乳首や鎖骨、首筋に噛み付くようなキスの雨を降らす。
ヒカルはその痛みに眉をひそめた。
アキラの手は帯へと伸びる。そして力いっぱい帯を引き抜くと、ヒカルの体は木の葉が舞うようにクルクルと回転した。
半裸状態になったヒカルは、はだけた前を隠そうと必死で裾をたぐりよせた。その手をつかむと、アキラは壁にはりつけるように押し付けた。
「なにすんっ・・・ん!」
ヒカルは文句を言おうとしたが、アキラはそれを塞いでしまう。ヒカルの口を舌でこじ開けると、アキラの舌は口腔内で暴れた。
息もできないくらい激しいキスにヒカルの足はガクガクと震える。ヒカルはだんだん抵抗する気力を失った。
それを見計らって、アキラはヒカルから離れる。
支えを失ったヒカルはずるずると壁を伝ってその場に座り込んだ。口からはだらしなくよだれがたれている。
そんな放心状態のヒカルの髪をつかむと、アキラは自分のモノを取り出し、目の前に見せつけた。
(9)
「しゃぶれ」
アキラは冷たく言った。ヒカルはトロンとした目でそれを見つめる。
「聞いているのか!」
怒鳴ってもヒカルは全くの無反応だった。しびれを切らしたアキラはヒカルの口を開かせ、それを押し込んだ。
「んんぅー!!」
大きく口を開かされ、口いっぱいにつめこまれたそれに、ヒカルはむせる。しかしアキラは構わずヒカルの頭を押さえつけた。
「いつまでたっても進藤はへたくそだな。舌をもっと使えって言ってるだろう」
のどの奥にまで押し込むように押さえつけられたヒカルは、吐きそうになりながらも舌を必死に動かした。
だが暴力的なそれらの行為に、ヒカルは段々と腹が立ってきた。
そしてまるでそれを噛みきるかのような鋭い目つきでアキラを睨む。
おまえにこんなことをされる筋合いはない。ヒカルの目はそう訴えているように思えた。
なかなか屈しないヒカルに、アキラは心の奥底にある残酷な部分に火がつくのを感じた。
(10)
アキラはヒカルの後ろ髪を引っ張り、口から自分のモノを出した。
ヒカルはケホケホと咳き込みつつも、アキラを軽蔑するように睨む。
アキラはヒカルを立たせると、壁に手をついて尻を突きだすような体勢をとらせた。
そしてヒカルの浴衣をめくり、肩と尻をあらわにすると後ろから抱きついた。
首筋にアキラのねっとりとした舌がうごめき、尻には硬くそりあがったモノがあたる。
しかも後ろから伸びてきた手が体のあちこちを弄くりまわすので、ヒカルはそれらを避けようと浴衣でガードしようとした。
しかしそれでもアキラは執拗にヒカルの体を求めてくる。
「何すんだよ、この変態っ!!」
ヒカルは蔑むように罵ると、アキラの腕の中で暴れた。
「それはキミのせいだろ。キミを目の前にすれば誰だって変態になるさ」
アキラは開き直るかのようにそう言うと、ヒカルの尻の間に指を滑り込ませて動きを封じた。
ヒカルはヒッと小さく悲鳴をあげたが、それでもアキラに罵声を浴びせる。
「そんなのおまえだけだ。今日だって公衆の面前で堂々と痴漢してくるし。調子こいてんじゃねェよ!!」
だがアキラは怯むことなく、ヒカルの尻の穴に指を突っ込んで遊んでいる。
ヒカルは負けじと更に罵声を浴びせた。しかしアキラに自分の弱いところをくまなく弄られているため、次第にそれは喘ぎ声へと変わっていく。
「進藤、もっと足を開いて尻を突き出すんだ。じゃないと傷つけることになるよ」
おとなしくなったヒカルに、アキラは脅すような口調で言い放った。
弱みを握られたヒカルは悔しそうに唇をかむと、アキラの言う通りにした。
何度もアキラを受け入れてきたヒカルは、その言葉の意味をよく理解していたからだ。
|