大人遊戯 6 - 10


(6)

「緒方さんは、女の人の舌を舐めてたんだ。女の人も緒方さんの舌を舐めてた。それもしてみようよ」
「うえっ!?だって、そんなの、何か気持ち悪くないか?」
保健体育の授業を受ける前までキスだけで子供が出来ると信じていたヒカルには想像もつかない行為だった。
「うん、ボクも最初はそう思ってたんだけど、でも気持ち良さそうだったよ、二人とも」
そう言われれば、やってみようかと好奇心が湧いてくる。子供達はお互いの舌をペろりと舐めてみる。
先ほど飲んだアップルジュースの味がした。二人でその甘さを夢中になって貪る。
「んっ…っ、ふっ…ぅ」
「…はぁっ…んっ」
息が上がってきて苦しくなり、どちらからともなくゆっくりと顔を離すと唾液の糸がつ、と伝った。
「んっ…進藤くん、ねえ…どう?気持ち、悪かった…?」
「わ、わかんねー…よ、息が、苦しくって。でも…思ったより美味しかった」
多分それはジュースの味だったのだろうが、ヒカルが想像していた気持ち悪さはなく、甘さだけが残った。
ヒカルの言葉に、アキラは嬉しそうに頷く。ヒカルとのキスは想像していたそれよりずっと気持ちが良かった。


(7)
唐突に、アキラはヒカルのトレーナーをめくりあげ始めた。
「わっ!わっ!何すんだよっ、いきなりっ!寒いじゃんか!」
ヒカルはアキラの腕を掴んで動きを阻もうとしたが、アキラは止める気配を見せない。
「だって、脱がなきゃ。そうしないとセックス出来ないじゃないか」
きょとんとした瞳に見つめられ、ヒカルは今度こそ混乱した。
「…エエエッ!?せっ、せっ、それって…な、何でオレとお前がエッチしなくちゃいけないんだよ!?」
そうだ、ドラマでたまに見た事がある…男優と女優がベッドの中でうっふんあっはんとか言ってるシーンだ。
その様にしか想像できないヒカルには、所詮大人の男女のする事で、遠い世界の事なのだ。
子供の、まして男同士の自分達に出来る事とは夢にも思う事が出来ないのが小学6年生のヒカルと言う子供なのだ。
「好きな人同士なら、絶対することなんだよ。ボクのお父さんとお母さんも夜お布団の上でしてたよ。ボク見たもの」
「うそっ!?お父さんとお母さんもエッチすんの!?」
「そうだよ。だからボク達が生まれたんだって、保健体育の時間習ったじゃないか」
「そうだけど…でも、ウチのお父さんとお母さんがエッチすんの、想像できねー…」
「ボクもそう思ってた。でも夜中ボクがトイレに起きたら、お父さん達の部屋から声が聞こえたから、こっそり見て
 勉強したんだ。本当だよ。お父さんとお母さんは愛し合ってるから、セックスするんだよ、きっと」
真っ直ぐに見詰め返すアキラが嘘をついているとは思えなかった。ただ、ヒカルはびっくりして何も言う事が出来なかった。


(8)
「あのね、お母さん気持ち良いって何度も言ってたし、進藤くんがお母さんの役の方がいいよね?」
アキラのその言葉に、ようやく我に返ったヒカルは、しどろもどろになりながらも抗議した。
「お、男同士で出来るわけ無いじゃん!男と女は体のつくりが違うって習ったろ!?」
(なあ、佐為!そうだろ?男同士でセックスなんて、好き同士でもやっぱり無理だよな!?なあ?)
再び佐為に助けを求める。佐為は困ったような顔をして首を傾げる。やはり「セックス」と言う単語を知らないらしい。
(えっと…この流れでいくと、せっくすというのはまぐわいの意味でしょうか?男同士でもまぐわうことは出来ますよ)
(えっ?えっ?えーっ!?マジかよー…嘘じゃないだろうなっ!?佐為!)
(はい、私が生きていた時代にも虎次郎の時代にもありましたが…でも体験した事はないので…)
疑問は解けても不安が取り除かれたわけではなかったが、一先ず落ちつきを取り戻したヒカルはおずおずと口を開く。
「その…一応男同士でも出来るみたいだけど…でも本当に大丈夫なのかよ?オレ達子供だし…」
ヒカルがそう言うと、アキラは鞄から小さな瓶を取り出した。両親の寝室からこっそりと持ち出した物だと言う。
「お父さんはこれを使ってたんだ。きっとこの薬がセックスする時に必要な物に違いないと思う」
それは(主に熟年層等が)セックスの際、潤滑油代わりに使うゼリーだったのだが、アキラは少し勘違いをしていた。
「ふうん…まあ気持ち良いなら試してみてもいいかな…駄目だったら止めれば良いんだし」
「うん、大丈夫だよ。ボクちゃんと覚えてるから」
少年達はベッドの上で服を脱ぎ全裸になり向かい合って座る。お互いの未発達な身体が昼の光に照らされて白く映し出された。


(9)
「…で、どうすんの?塔矢」
「うん…先ず胸を触ってたんだ。こうやって…」
アキラはヒカルの乳首をぺろりと舐め上げ、そのまま歯でこりっと噛み付いた。僅かな痛みにヒカルはアキラの後頭部を叩いた。
「いてーじゃん、ばかっ!そんなの全然気持ち良くないっ!オレは女みたいにボインじゃねーんだからそんなの無理だよっ」
「ご、ごめんね…えっと、じゃあ手で触ってたのかな…」
アキラはすまなそうにしながらヒカルの胸に手を伸ばす。するとヒカルは今度は身を捩って笑い出してしまった。
「わはっ、あははははっ!わっ、ヤメろって、うひゃあ!くすぐったいよ塔矢ー!」
「くすぐったい?おかしいな…お母さんはそんな事言ってなかったけど…」
「本当だって。ホラ、こうすると…」
ヒカルがアキラの乳首を同じ様に弄くると、アキラの口から堪え切れない笑いが漏れ始める。
が、やがてアキラが「あっ」と小さく悲鳴を上げた。ヒカルが「どうした?」と首を傾げる。
「あのね、この周りのところ、皮膚が薄くなってるでしょ?ここを触ると…」
説明しながらヒカルの乳輪をやさしく捏ね回すと、ヒカルもびくりと反応を示した。
「んっ…それぇ…何だか、ぞくぞくするぅ…」
二人でそうして胸を触りあっていると、少しづつ息が上がってくる。ヒカルの切なげな表情に、アキラは下半身がぞわりとした。
アキラはヒカルの首筋にキスをすると、空いていた手をヒカルのまだ剥けていないペニスを揉みしだき出した。


(10)
突然思わぬ場所を弄くられたヒカルはびっくりしてアキラから身体を離そうとした。
「ひゃああっ!塔矢、そんなとこ汚いってば!オレ、今日だっておしっこしたし…」
だがアキラは手を離そうとはせず、まだ殆ど毛も生えていないヒカルのペニスを凝視しながら聞いてきた。
「進藤くんは、ここ、自分で触った事ある?」
「へ?そりゃ、おしっこする時はいつも触るじゃん」
「ううん、そうじゃなくて、エッチな気分になると、ここ触るんだよ」
アキラはすでに自慰の経験があったが、ヒカルは夢精をした経験はあったものの、そのこと事態を忘れてしまっていた。
ヒカルは他の子供と違い、四六時中佐為が一緒だ。性的な発達が遅れていても、それはヒカルの責任ではないだろう。
「ボク、いつも進藤くんの事を考えながら自分で触ってる。そうすると、気持ち良いんだ。
 芦原さんに聞いたら、好きな人の事を考えながらするのは全然変じゃないって。だから…」
進藤くんもボクの事を考えて、と言ってアキラは自分でするようにヒカルのペニスを扱き始める。
「あっ…あっあっ…とう、やぁ…あっ、んぅ…むずむず、するよぉ…」
「うん…進藤くんも同じ様に、ボクに触って…」
「あんっ……わ、わかった…」
言われた通り、アキラの勃起したペニスに手を伸ばす。そこはヒカルのものと少し形が違う。毛も生え揃い始めていた。
「な、何だか塔矢の…オレのと違う…」
修学旅行で風呂に入った時、発育の良い同級生が自慢していた物とソックリだと思った。ほんの少し、劣等感を覚えた。



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