ウィロー 6 - 10
(6)
ヒカルタンはオレの腕の中で、手足をばたつかせている。
オレは、その華奢な身体をますます強く抱きしめて、動きを封じようとした。
と、そのとき、こめかみに衝撃が走り、一瞬目の前が真っ白になった。
「――ってぇなぁ!」
ヒカルタンは、オレのこめかみにヒットした拳を痛そうにさすった。
そして、オレを乱暴に突き飛ばすと、
「ういろう食べてからだって言っただろ!バカ!節操なし!ヘンタイ!」
と、怒鳴った。
「ゴ、ゴメンよ・・・ヒカルタン・・・」
「も〜せっかくのういろうが台無しじゃんか・・・」
オレが飛びかかったときに、放りだしてしまったういろうを皿に拾い集めた。
「もったいない・・・」
「ゴメンなさい・・・」
シュンと項垂れるオレの頭をヒカルタンは、軽くぽかりと叩いた。
「バカ・・・」
ヒカルタンは溜息を吐いて、オレの頬にチュッとキスをしてくれた。
(7)
「も〜ホントにしょうがねえなぁ・・・」
ヒカルタンは、落ちたういろうをオレの前に差し出した。
「責任持って、オマエが処理しろよ」
厳しい言葉。まあ、落ちたと言っても、畳の上だし、食べようと思えば食べられないこともない。
オレは、三つほどまとめて口に放り込んだ。
「わっ!ホントに食った・・・」
「あま―――――――――――!!!」
メチャクチャ甘い。歯が浮きそうだ。
「そんなことネエよ。おいしいよ!」
うん。確かに美味しいとは思う。でも・・・
「この世で一番美味しいのは、ヒカルタンだと思う。」
オレがそう言うと、ヒカルタンは真っ赤になって小さな声で「バカ」と呟いた。
「ヒカルタン・・・」
抱き寄せると、ヒカルタンは素直に身体を預けてきた。
(8)
「羽伊郎(仮)」
オレを呼ぶ可愛い声。
ヒカルタンが目を閉じ、心持ち顎を持ち上げた。唇が、ほんの僅かに開かれている。
オレは、その可憐な唇に自分のソレをそっと重ねた。
「ん・・・」
背中にまわされた小さな手が、オレの服をギュッと握り締めている。
「ヒカルタン・・・」
オレは、ヒカルタンを横たえると、シャツのボタンをはずし始めた。
ときどき、指が滑らかな肌に触れる。ワザとじゃないよ。ワザとじゃないんだ。
とか言いながら、最初は指先が軽く触れるだけだったのに、だんだん触れる面積が大きくなる。
はあはあはあはあはあはあはあ・・・・・・・・
掌をじんわりと肌の感触を味わう。
「あ・・・んん・・・あぁん・・・」
ヒカルタンは自分の指を銜えて、声を抑えようとする。
その手を取って唇から離すと、ヒカルタンは閉じていた目をそっと開き、恨めしそうにオレを睨んだ。
目元がほんのりピンクに染まって、息を呑むほど色っぽい。
「ヒカルタン・・・声が聞きたいんだ・・・」
そう言って、ヒカルタンの薄い胸をまさぐった。
「あ!や・・・やあぁん・・・!ばかぁ・・・」
ヒカルタンは、甘い悲鳴を上げて身体を仰け反らせた。
(9)
胸のイチゴをペロッと舐める。
「やだ・・・んん・・・」
ヒカルタンがクネクネと身を捩らせて、オレから逃げようとした。
オレは、そうはさせるかと肩を押さえつけ、余計に強くソコに吸い付いた。
チュウウウウウッ!
どんなに強く吸っても、乳が出るはずもない。それなのに、オレは必要以上にソコに執着した。
「あ、あ、あ、あ・・・いや・・・ダメだってば・・・羽伊郎(仮)ってば・・・あん・・・」
「美味しいよ。ヒカルタン・・・」
「ん、ん、ん・・・」
ヒカルタンが白い喉を反らせて、喘ぎ続ける。
ヒカルタンの身体がビクビクと震える。
「ソコばっかり・・・やだぁ・・・いじわる・・・」
とうとうヒカルタンは、根を上げた。
今のは、イチゴだけじゃなく他のところも触って欲しいってコトだね?
オレはニンマリと笑った。
きっとトンでもなくイヤらしい顔をしていたことだろう。
ヒカルタンは、そんなオレから目を逸らせて「スケベヤロウ」と毒づいた。
(10)
そんな生意気言うのはどの口だ。
いつもは立場の弱いオレだけど、こういうときはオレの方が優位だ。
右の乳首を舐めながら、左の乳首を指先で擦った。
「あっあっあぁん・・・!やだ・・・やめてよぉ・・・」
「だって、オレスケベだもん・・・おっぱい大好き・・・」
オレは、悶えるヒカルタンを焦らすように、白い肌と淡い色づきの境目を舌でなぞった。
「やめてよ・・・おっぱいなんてねえよぉ・・・」
「あるじゃん。ここに・・・」
両手でヒカルタンの胸を揉むように寄せると、微かにふくらみが出来た。
とがった先端を軽くした先でつつくと、ヒカルタンの身体がビクビクと跳ねた。
「やだ・・・ごめん・・・あやまるからぁ・・・」
「ダメ!ヒカルタンのここ甘くて美味しい・・・」
薄い胸に顔を伏せるオレの視界の隅っこに、黄色い何かが映った。
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