肉棒だらけの打ち上げ大会 6
(6)
「コラ〜和谷、チョロチョロと逃げ回るな!
師匠であるオレの言うことが聞けんのかあぁ!?
恩返しのつもりで裸にならんかい、塔矢門下にこれ以上大きな顔をさせて
たまるかっ!!」
「恩返しなら別の時にするっス! こんなの嫌ですよぅおぉっ!!」
和谷は必死な形相で逃げ回り、その後を森下が裸で追っかけているマヌケ
な光景に気をとられている芦原・奈瀬を尻目にヒカルとアキラは、
こっそりと会場を抜け出した。
「アレ? 進藤君とアキラがいないゾ」
少し経って芦原が二人がいない事にやっと気付いた。
「あー、本当だ! 逃げられちゃったか。
でもあと少しで和谷が裸になりそうだし、まあいいかな。
絶対シャッターチャンスは逃さないわよ、明日美ふぁいとっ〜!!」
握りこぶしを振り回し、目をキラキラ光らせている奈瀬を見て芦原は
──そのぐらいの勢い・真剣さでプロ試験に挑めば受かるんじゃないか?
・・・と思ったが、それを言うとブッ飛ばされそうな気がしたので黙って
いる事にした。
一方、ヒカルとアキラはホテル内の温泉浴場に来ていた。
「ふぅ〜、ここまでくれば安全かな?」
ゼェゼェと荒く息をするヒカルの目の前に、額に汗を滴らせるアキラの顔
があった。黒水晶のような光沢ある瞳に、強い意志を感じさせるシャープ
な眉。
そして、艶やかかな唇に蒸気し汗でしっとり濡れている白い肌。
ヒカルは思わずゴクンと喉を鳴らし、アキラの腕をつかみ自分の方へ引き
寄せた。
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