ルル3錠で我慢しとけYO 6
(6)
熱が高くて、どうにも元気になれない俺に対し、アキラはできる限りの
サービスをしてくれた。
小さな舌をちらちらと動かして俺の汗を舐め取り、熱気がこもっているのが
自分でも判る股間の間に顔をうずめさえしてくれている。
「尚志さんが具合が悪いときは、ボクが傍にいなきゃ駄目なんです」
俺の上に乗り上げながら、アキラは泣きそうな顔でつぶやいた。
食事を取る手を止め、コホンとアキラが小さく咳をした。
「アキラたん…!」
自分の頭から血がサーッと下がるのが判った。
「俺の風邪が移っちゃったかな?」
「そうかもしれない」
オロオロする俺に対し、アキラはけろりとしている。それどころか、アキラは笑みすら浮かべていた。
「あなたに移されるなら本望ですよ」
絹糸のような黒髪が切りそろえられた小首をかわいらしくかしげ、そんなことを囁くのだった。
「だって、具合が悪いと尚志さんに至れり尽くせりでしょ?」
「うん、うん…!」
当たり前だよ。お風呂に入れないアキラたんのために、俺の舌は濡れタオルにだってなってやるさ。
いっそ尿瓶の役割だって果たしてもいい。それくらいアキラにはフォーリンラブなのだ。
「わくわくしちゃいますね」
止まらなくなった咳の間で、アキラはうっとりとつぶやいていた。
|