金魚(仮)(痴漢電車 別バージョン) 6
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笑ってばかりでいつまで経っても本題に入らないヒカルに、今度はアキラの方が焦れた。
「どうしてそんな恰好をしているんだ?」
口調がきつくなるのは仕方がない。ヒカルは自分をからかって愉しんでいるのだから。
「だ〜か〜ら〜今から話すからさ…」
ヒカルはアキラの肩をポンポンと叩き、自分の隣の空いている空間を指さした。
座っているヒカルの真正面に身体をかがめて立っている自分の姿は傍目にどう映っていたのだろうか。
キスをする寸前の恋人同士に見えたかもしれない。
アキラは顔を真っ赤にして、ヒカルの横に腰を下ろした。
「そーそー目の前に立たれたままだと話しにくいじゃん…」
無邪気に笑うヒカルの頬をつねってやりたい。実際は睨んだだけだが、頭の中では、ヒカルの
柔らかい頬を思う存分捻り倒した。
「こ…こえーそんなに睨まなくてもいいじゃんか。」
「進藤!」
「わかったよぉ…言うよう…」
ヒカルは急にしおらしくなって、ことの顛末を話し始めた。
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