弄ばれたい御衣黄桜下の翻弄覗き夜話 6
(6)
囲碁という名の土俵の中で、常に対等に、いや時に自分を凌駕するほどの戦いを
する相手が、こうも自分の腕の中で、初々しい様子を見せ、この状況に戸惑って
いるさまが、なんとも優越感をくすぐるではないか。
(引いて駄目なら、押してみろってね)
門脇は、罠にかかった様ににがっちりとそこに銜え込まれ、引き抜けない腕を、
ヒカルの股のより奥へと押し入れた。
尻のちょうど谷間にあたる部分に手の先が届き、女のそこに悪戯するみたいに、
上下に擦ってみる。
「………やっ、だっ……!」
手首にあたるヒカルのナニの感触。固さが増したのがわかった。
「なに、おまえ、女みたいにこんなとこいじられて感じるの?」
「そんなこと……ぁ……ひぃぁんっ!」
その声を封じようと、門脇はヒカルの口を押さえる手に思った以上の力を入れて
しまった。ヒカルの頬に門脇の指先が食い込む。
茂みの向こうのカップルは、相変わらずこちらに注意を向ける余裕はないようだ。
ヒカルの一瞬の悲鳴は、女の高い嬌声の中に溶けて消えていた。
「驚かせるなよ」
口にやった手を放し、その腕でヒカルの体を抱きしめた。抱きしめた体が、細かく
震えていた。
試しにヒカルの股間の奥の谷間をもう一度、指で撫でるみたいに愛撫してみる。
ヒカルは震えたまま、何かに耐えるような細い声を喉の奥からもらし、小さく首を
横に振った。
(ウソみてぇ。こいつ、本当にここで感じるんだ。男がこんなとこで感じるのかよ、普通。
そんなにここって敏感なもんなのか?)
まだ布の上から撫でただけだ。
それで、この有り様なら、他はどうなのだろう?
やはり同じように敏感なのだろうか?
門脇は好奇心のままに、後ろから廻したその手で、ヒカルのワイシャツのボタンを外し、
その下に着込んでいたTシャツも容赦なくたくしあげて、手を忍び込ませた。
「やめてっ、よっ、門脇さんっっ!」
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