Eternal Promise 6 - 9
(6)
「つれないなぁ」
「つれなくて結構」
ちぇっ…塔矢ってば冷たい…。
進藤が唇をとがらせる。
その様子が子供っぽくて、何だか可愛いと思った。
ボクは小さく笑って、進藤の唇に軽く触れるだけのキスをした。
「と、塔矢…」
進藤は驚いたように、ボクを見返した後 「も、もう一回して!」 迫ってきた。
「…やだよ。キミからすればいいだろう」
「ダメ!塔矢からしてくれるなんて貴重じゃん!」
「貴重だから一回きりだな…っ」
言ったすぐそばから、進藤に唇をふさがれた。
もちろん、触れるだけなんて、軽いものですむはずがなく。
しばらく舌の感触を楽しんでから離れた唇は濡れていて……。
「塔矢…」
抱きしめられる。素肌の温もりが気持ちいい。
好きな人としているから、こんなにも幸せになれるんだろうな。
(7)
「そういえば、オマエなんで起きてたんだよ。眠れなかったのか?」
進藤がボクの顔を覗き込む。
「…ああ、ちょっと、変な夢を見てね。目が覚めたんだ」
「変な夢?」
「うん、キミの夢」
「――」
答え方がマズかったか。進藤は複雑そうな表情をしている。
「それってどんな夢?」
「ナイショ」
進藤は苦虫をかみつぶしたような顔をして、ボクを恨めそうに見た後、ふわぁと小さなアクビをした。
時計を見ると――まだ朝まで時間がある。
「…起こしてしまって、悪かったな。もう一眠りしようか」
毛布を引き寄せて、横になろうとしたら、いきなり進藤がボクの上にのってきた。
ボクの腰の辺りに馬乗りになる。
ちょうど進藤のモノが、ボクの…にあたった。
「――」
勃ってる、進藤の。
寝る前に散々ヤったくせに。元気だな…。
(8)
「眠いんじゃないのか?」
「うん。でも、少しだけ」
本当に『少しだけ』で済むのだろうか。
思ったけれど、進藤の好きなようにさせてあげるのも悪くないかなとも思った。
でも、ここのところ、甘やかせすぎかもしれない。そのうち厳しく!シツケないと。
「……進藤、これ以上、太るなよ」
「え? わりぃ、重いかな。じゃあ、塔矢が上にのる? オレ、騎乗位も好き♪」
――そうか、その手があったか。進藤につぶされる心配もしなくて済む。
もしも進藤がああなってしまっても、体位によっては難しくないな。…じゃなくて…。
「…最近、ボクはキミと思考まで似てきた気がするよ…」
「へぇ、いいじゃん。もっとオレに影響されちゃえよ」
「――っ…あ…」
乳首をぺろりと舐められて、思わず声が漏れる。
吐息が微熱を帯び始めて、進藤の頭をかき抱いた。
(9)
しょせん身体なんて魂の入れ物でしかない。
ボクはキミが好きなんだ。
キミがどんな姿になっても、きっとボクはキミを好きでい続けるだろう。
だってボクはキミの身体を好きになったわけじゃないから。
ボクは『キミ』を好きになったのだから――。
「…進藤…」
月日が経てば、いろんなものが変わっていくだろう。
周囲の環境、人間関係、自分の立場も……。
信じていたものが崩れることもあるかもしれない。
それでも。
ボクには変わらないものがあると思う。
この胸の中に存在する、キミへの想い。変わらない心。
ずっとずっと…ボクが死ぬまで。ボクが死んでも。
― ボクはキミに変わらぬ愛を誓います ―
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