ルームサービス チャウダー犬編(2)


(6)
「・・・・」
生き物は声を我慢したが、広げられた手足の震えから、緊張する内股の
筋肉から、感じているのがばればれだ。
弱弱しく震える睫に絡まった涙。噛み締められた唇からかすかにもれる吐息。
何かを訴えようとして、開き、またとじる唇。
弾けるような欲望が沸くのを感じた。
さわりたい。
この生き物の体中を思う存分なめまわしたい。
「さわるな」
オカッパの声に我にかえった。知らないウチに手を伸ばしていたらしい。
「汚い手で進藤にさわるなよ、犬」
「なっ」
言葉も出ない俺の顔を見てオカッパは笑う。
「エサをちらつかされてのこのこやってくるのは犬だろう」
「な・・・に言ってるんだ、お前」
そもそも来いと言ったのはこのオカッパではなかったか。
「犬は犬らしく口を使え」
「は・・・あ?」
「コレを」
オカッパは進藤(生き物の名前らしい)の足の間にはまってる
・・・(いわゆるプラグってヤツだろう)を示した。
「くわえて抜けよ。奥にはエサがつまってるぜ」
「や・・・だや・・・だって塔・・矢」
生き物が哀願する、だが、オカッパが生き物の体に唇を落とし、
愛撫を始めたので、すぐに生き物の声はイミのない嬌声に変わる。
「あ・・あ・・や・・ぁあ・・・やぁ・・・・あ」
生き物が拘束された体を机の上でひねる。可愛らしい唇が震える。


(7)
睫に涙のからまった大きな瞳が一瞬俺をとらえ、そののちに伏せ
られる。
俺は生き物の足の間に膝をついた。
顔をよせると、間近に迫った生き物のもっとも恥ずかしい部分が、
ひくりとふるえた。恐らく俺の息がかかったのに反応したんだろう。
そう思うと下腹部をしめあげられるように感じた。
すいよせられるように、生き物の体から突き出したそれを口に含む。
顎をひく。
思いの他に強い抵抗があった。
「・・・・・・っつ・・・・」
生き物がくるしげに内股をひくつかせる。
入り込んでいる主部分は結構巨大らしい。冷たく太い物体を深
くくわえ込んでいる輪状の筋肉が、物体につられてもりあがる。
額に汗が浮いた。プラグをくわえている顎が痛い。だが、俺はさらに力
を込めた。
プラグの主部がゆっくりと現れ始める。太い。あまりの太さに内部の粘膜
がプラグにからみついて引きずり出されてくる。
信じられない光景だった。
紅潮しているとはいえ十分に白い生き物の内股の肌と、プラグの銀色と
痛々しく引き伸ばされてひくひくと震えるピンク色の濡れた内壁。
「あっ・・・は・・・あっ・・う」
断続的にあえぐ生き物の呼吸に連動してその三色もあわれなリズムを刻む。
信じられない光景だった。
気絶しそうなほど興奮した。自分の鼻息で視界がかすみそうだ。


(8)
しかしふいに顎にかかっていた負荷がなくなった。
ずるずるとボウリングのピンのようなプラグの主部が一気に姿を現した
一番太いとこを抜けたらしい。生き物自身の収縮により、プラグが押し
出されていく。だが、生き物は何故かおびえた声を発した。
「やだっ。・・・・やだ、ふさいで!」

だがぬけかけたプラグの勢いはとまらない、俺は何故かそのプラグの先が
白く汚れていることに気がついた。
と、同時に緊張から開放された生き物の下の唇が、だらだらとよだれ
をこぼしはじめた。
それは白い色をしていて、覚えのある匂いがあった。
俺にはわかった。さっきルームサービスで持って来たクラムチャウダー。
生き物の下のお口は無理やりにそんなものを飲みこまされてしまっていたらしい。
「や・・・だ。もうやだよっ!見るな・・・あうっ」
見をよじって恥らう生き物。
脳天がやけつくようだった。背筋から腰にかっと熱い欲望の閃光がかけぬ
ける。
オカッパに命令されるまでもなかった。
俺は、勢いよくプラグを引き抜くと、よだれをたらしつづける生き物の舌の
お口にむしゃぶりついた。じゅぷうっとといやらしい音がして。生き物が高
い悲鳴をあげる。


(9)
極太のプラグから解放されたばかりのの生き物の下のお口はすぐには閉
じない。俺を誘うかのように、緩んでひらいている。俺は鼻先までそこ
にうずめ、クラムチャウダーの匂いに混じって確かに感じる、生き物自
身の香りに至福を感じながら、無我夢中で汁をすすった。
「やめろ・や・・・・あ・・・っあうん・・・あ・・あぅん!」
生き物の喘ぎが艶を帯びてきて、俺はますます張り切った。全部すすって
しまってもまだ物足りない。舌を伸ばして奥の奥までなめ取ろうとするが
届かない。必死になって舌をつかっているとふいに、髪の毛をつかまれ
そこからひきはなされた。
おかっぱがあきれた顔で俺を見ている。
「予想以上の犬ぶりだな」
そんなことを言われても屈辱だともなんとも思わなかった。ただもっと
舐めたい。舌を出してはあはあとあえぐ、本当に俺は犬のようだ。
「心配するな、お前にもまた役にたってもらうから」
オカッパはみせつけるように、生き物の涙で飾られた頬に自分の頬をこす
りつけていとおしげに金髪を愛撫しながらキスをする。
そのキスに生き物が幸せそうに目を閉じる。
俺はたまらなくうらやましかったが、犬だから仕方ねえなと思うしかなか
った。



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