Linkage 65 - 66


(65)
 そんな自身のペニスに視線を落とした緒方は、何を思ったか深い溜息をついた。
指三本をなんとか受け入れたアキラのアヌスに自身を挿入することが、果たしてどれほどの
苦痛をアキラに与える行為であるか、思い及ばぬ緒方ではない。
 アキラはそんな緒方の胸の内を知る由もなく、肩で息をしながら微かな喘ぎを漏らすばかりだった。
緒方が固定した姿勢を崩すことなく、臀部のみを突き出した媚態を晒し続けている。
浮き出した肩胛骨がライトに照らされ、うっすらと汗で光る背に長い影を落としていた。
少女のものと見紛うほどにほっそりとした首筋のラインや、漆黒の髪の間から僅かに覗く項が、
否応なしに緒方の雄の本能を刺激し、下半身を滾らせる。
 緒方はゆっくりと腰を上げると、片手でアキラの腰に手をかけて引き寄せ、もう片方の手で
鎌首をもたげるペニスの先端をアキラのアヌスへとあてがった。
慎重に腰を進め、先端を押し込む。
十分に時間をかけて慣らしておいたのが功を奏したのか、ワセリンの滑りも借りて、
緒方の亀頭はなんとかアキラのアヌスへと吸い込まれていった。
「…や…んッ………ふッ………あ…アッ!」
 先程までとは明らかに存在感の異なる異物の侵入に、アキラは身を強張らせた。
横を向いた顔に落ちかかる艶やかな黒髪の合間から、痛みに耐えかねてこぼれ落ちた涙が
光るのを見て、やりきれなさに一瞬視線を逸らすと、緒方は更にアキラの内奥深くへと
自身を滑り込ませていった。


(66)
「ヒッ……ヤダアァッ!!」
 激痛に涙声で叫ぶアキラの背に幾度となく唇を落としながら、ようやく根元まで含み込ませる。
熱く包み込むアキラの内壁は、緒方を痛いほどに強く締めつけていた。
しばらくその感覚に酔いしれていた緒方は、熱い溜息を漏らすと、アキラの下腹を支えていた枕を
そっと引き抜く。
身体を繋いだまま、器用にアキラを抱き起こして涙で濡れた顔を緒方の方に向けさせると、腰に
アキラの両脚を回させ、自分の太股の上に座らせた。
「……アキラ君……」
 しゃくり上げるアキラの乱れた髪を手櫛で整えてやりながら、涙がぽろぽろとこぼれ落ちる目尻に
唇を寄せ、囁きかける。
緒方の声に瞳を開いたアキラは、まだ完全に焦点が合わないものの、なんとか緒方の顔を凝視した。
「……おがたさん……ボクのこと…ひっく…きらいなのぉ……?」
 肩を震わせながら、弱々しく握りしめた拳で緒方の胸をこつんと叩く。
消え入りそうな声も、縋るようなはかなげな表情も、緒方には既に覚えがあるものだった。
緒方はその握り拳を手の中に優しく包み込むと、自嘲的な笑みを浮かべた。
「……オレを嫌いになったんじゃないか?」
 アキラは何も答えずに、ただ緒方の肩に顔を埋めた。
肩にかかるアキラの吐息が温かい。
緒方はアキラの手を解放してやると、か細い背中に腕を回した。
(全て壊したって構わないだろ……。今更善人ぶってどうする……)
 アキラの姿勢が崩れないよう片手で背中を支えながら、もう片方でアキラの腰を持ち上げた。
迷いを振り切るように、その腰を再び自分の方へと強く引き寄せる。
「あアァッ……やッ……おがたさぁんッッ!!」
 身を裂くような痛みに悲鳴を上げながら、それでも緒方の名を呼ぶアキラは、必死に両手で
緒方の肩を掴んだ。
緒方はただ、自身の欲望の行き着く果てを求めて、アキラの身体を激しく揺さぶり続ける。
声にならない声を上げて、アキラが緒方の肩に爪を食い込ませた瞬間、緒方はアキラの身体を
強く抱いて、その中に精を解き放った。



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