初詣妄想 7
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新年会は、アキラたち家族3人と、門下生が緒方、芦原を初めとする数人、
市河、そして棋院の職員が数名で、例年、大体10人ぐらいだろうか。
新年会と言っても、打ち初めということで軽く打って、後は無礼講だ。
和室を二間使ってテーブルを広げ、おせちを並べる。
お重は明子がデパートにお願いしておいたもので、
後は当日、明子と市河が用意している。
市河は、配膳と餅焼きを担当するが、餅もあっという間に無くなってしまうから
結構大変で、結局、飲み物を運んだり料理を運んだりと言ったようなことは、
アキラが手伝う事になっていた。
前は芦原が手伝っていたのだが、酒が飲めるようになってから、
極度の笑い上戸であることが発覚したため
――ちょっとアルコールが入ると笑い袋みたいになってしまって、
本当にずっと笑い転げているので、包丁は持たせられないし、
火をみていてもらうにも危険そうなので――今ではアキラがその役を担っている。
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