検討編 7


(7)
もう、お互い、夢中になって噛り付くように唇を合わせ舌を絡め、唾液を注ぎ込み、吸い上げる。
息を継ぐ間も惜しい。
それでも、のぼせたように身体は熱くなり、息は荒くなり、抑えようもないエネルギーが今にも爆発
しそうに身体の内側から突き上げてくる。
「あっ…」
脚に当たる熱く硬い塊を感じて、アキラは思わず腰を引いた。
逃げるアキラに、ヒカルは更にそれを押し付けてくる。
ぶつかったその先の自分自身も同じようにいきり立っている事に気付いて、アキラは全身がカアッと
熱くなるのを感じてぎゅっと強く目をつぶった。
向こうもそれに気付いたのだろう。
硬く勃ち上がったそれでアキラを刺激するように押し付け、擦るように腰を動かす。
「や、やぁっ…」
ソファに横たわっていた身体を起こしかけ逃げようとする肩を、ヒカルの手が押さえつけた。
「塔矢っ…!」
そして伸び上がってもう一度唇を重ねあわそうとする。唇が重なれば下半身もまた重なる。
ぶつかり合う熱から更に逃げようとしたアキラを留めようと、ヒカルは咄嗟にアキラの中心を握りこんだ。
「あ…っ…!」
思わず見開いてしまった目の先に、ヒカルの瞳がある。
「塔矢……」
外の光を映した明るいの瞳の色に吸い込まれてしまいそうだ。
その瞳を見つめるアキラに、擦れたような低い声が届く。
「塔矢…逃げないで。」
懇願するような声の響きに、縋るような瞳の色に、動けなくなってしまう。
まるでアキラの身体に問いかけるように、ヒカルは握りこんでいた手を緩め、大事な宝物を扱うように、
そっとそれを撫でた。



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