昼食編 7


(7)
置いてきた盤面を思い出して、ヒカルはすっと顔を引き締めた。
「塔矢、」
先ほどまでと全く違う調子で呼びかけられて、アキラは思わず立ち止まってヒカルを見る。
「午後、負けねぇからな。」
唐突なヒカルの言葉に、一瞬呆気に取られたような顔をしたアキラは、次の瞬間、その顔に
笑みを浮かべた。
「ボクだって。」
そしてキュッと力のこもった目でヒカルを見る。
ヒカルも負けじと好戦的な笑みを浮かべてアキラを見返す。
そうしてしばし見詰め合った後に、アキラがふと顔をほころばせた。
「行こう。もう時間だ。」
「…ああ。」
柔らかな笑みに一瞬感じた胸のときめきを飲み込んで、ヒカルも歩き出す。
打ち掛けの盤面が待つ闘いの場へ、二人は肩を並べて歩いていった。

(昼食編・終わり)



TOPページ先頭 表示数を保持: ■

Gポイントポイ活 Amazon Yahoo 楽天

無料ホームページ 楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] 海外格安航空券 海外旅行保険が無料!