heat capacity 7


(7)
あれから進藤は何度達しただろう。
すすり泣きに近い状態で、今は物も言わずに律動に身を任せていた。言わないのではなくて、言えないだけかも知れないが。
肌に触れる空気さえ進藤の躯を蝕むかのように、何度も大きく震える。多分、彼自身の呼吸さえも快楽の呼び水と化しているだろう。
「そんなにイイ? 君は今日もう何回イったと思う?」
「〜〜〜〜っ」
僕の問いに進藤は嫌がるよう首を打ち振った。
薄く笑って、進藤の弱い部分を断続的に攻め立てた。
「……っあ、もうやダ……やだ…って、ば……っ」
先程から何度も繰り返され、もはや内容を伝えるという意味はなしていない言葉はとてつもない甘さを含んでいた。
まるで芳純な蜜のように蕩け、僕の聴覚にひたひたと染み込んでくる。
「自分から誘っておいて、もう駄目だなんて、許さないよ」
僕の声が聞こえているのかいないのか、進藤は背中を弓なりに反らしふるふると震える。
すっと顎を反らせた瞬間に眦に光っていたものが顳かみへと流れた。
目を閉じて、ただ貪欲に快楽を貪る様とは裏腹に、その姿は美しかった。
「ふぁ…そ、こ……ん……っ…」
「ここ?」
言ってそこを狭い内部から圧迫する。と同時に丁度そこに近い部分を外からも刺激した。
「ふぁ、ぁああ…ぁ…」
進藤が再び熱を解放しようとしたその時。
僕は既にはち切れんばかりに怒張したそれをきつく握り締めた。
「……っつ!」
進藤が痛みと驚きと困惑に目を見開いて、僕を見た。彼の繰り返す呼吸は依然として浅かったが、まるで状況を探るかのように静かでゆっくりとしている。
「今、誰の事を考えていた?」
僕が進藤の目を見て問いかけると、彼は射竦められたように一瞬びくりと震えて固まった。瞳は、困惑の色を滲ませて揺れていた。



TOPページ先頭 表示数を保持: ■

楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル