弄ばれたい御衣黄桜下の翻弄覗き夜話 7
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その抗いの言葉も、小さく震えていている。
なんだか、いたいけな女子高生をかどわかし、夜の公園の片隅につれこんで、悪戯し
ている犯罪者の気分になってくる。女子高生といっても、渋谷で見かけるような
髪の色を抜いて化粧の濃い類いのやつらじゃない。どちらかというと、いつも
生真面目な学級委員タイプの清楚な女子高生――
進藤ヒカル自身は、前髪を金に染め抜くなんていうファンキーなヘアスタイルしてる
のに、そう感じるのは、自分が、いつも真剣な顔して碁盤に向かっている彼以外は、
よく知らないからだろう。
どうにかして門脇の行動をやめさせようと、僅かに自由になる腕で、門脇の膝を叩く
仕草さえ愛らしい。
(まぁ、碁はともかくな。腕力では、十代の細っこいガキじゃ、大人にはとうてい
叶わないってことを教えてやるよ)
ヒカルの太ももに挟まれたままの腕を、力に任せて強引に引き抜いて、門脇は自分を
叩くヒカルの腕を体ごと拘束した。だからといって、ヒカルの下肢を責めるのを
やめたわけではない。
その強引さに驚いて、一瞬開いたヒカルの足の隙間に、門脇はすかざず自分の膝頭を
差し入れていたのだ。
最初は膝頭だけだったそれを、モゾモゾと動かし、段々に太腿そのものを、ヒカルの
両足の間に割り込ませていく。
「門脇さ……っ、あんっ」
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