昼下がりの遊戯 7 - 8
(7)
「進藤の方こそ、汗の匂いがするよ…」
アキラはそう言って、ヒカルの唇の周辺を舌で舐めた。
そして、もう一度お互いにどちらからともなくキスを交わした。何度も。
その時再びインターフォンが鳴り響き、二人はびっくりしてパッと離れた。
「こ、今度こそきっと、荷物だ。出ないと。」
ヒカルは慌ててすぐにドアを開けた。
そしてドアの外に立っていた人物を見て息を飲んだ。
(8)
「進藤さん、宅急便です〜」
ドアの隙間から配達員の声がした。
「サインいいですか?」
「あ…はい…」
玄関先へ出ようとしたヒカルをアキラは室内に引き戻し、その場に座らせた。
そして代わりに玄関に出ると、勝手に"進藤"と受取票にサインをして荷物を
受け取った。
荷物を受け取ったアキラが、玄関内に戻るとヒカルがこちらを見上げている。
相変わらず潤んだ瞳が扇情的だ。
アキラは自分の背後にある玄関のドアの鍵に手を伸ばす。
「進藤、これからどうして欲しい?」
ガチャ…とドアの鍵が閉まる音がした。
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