初めての体験 71


(71)
 冴木がヒカルの乳首に刺激を与えながら、ジーパンのベルトに手をかける。
「あ…ん…やだ…さえきさん…やめてよ」
ヒカルが吐息を噛み殺しながら、冴木に訴えた。
「嫌って何で?教えてくれよ。」
冴木が楽しそうに問うてくる。ヒカルは返事が出来なかった。
おかしい。上位に立つのは自分のはずなのに…。どうして…。
何か言おうとしたが、口からはハアハアという息が漏れただけだった。
 冴木はジーパンを脱がしにかかった。下着ごと、足から引き抜いた。
 「進藤。ここにもキスしていい?」
冴木が面白そうに聞いた。ヒカルのものは半ば立ち上がりかけていた。
「やだよ…やだ…だめ…」
ヒカルが半泣きで答えた。
「進藤の“嫌”は“いい”ってことだろ?そう教えてくれただろ?」
ヒカルの訴えを無視して、冴木の唇がヒカル自身に触れた。
「!」
ヒカルの体が跳ねた。舌先で先端を軽くなぶられる。キャンディーバーを舐めるように
全体を舐めたり、しゃぶったりした。
「あ…あん…あ…はあ…んん―――」
ヒカルが断続的に声を上げた。声が上がるのを止められなかった。
 「ここもいいよな?」
冴木の舌が後ろを這った。尻でずり上がって逃げようとしたが、腰をしっかり掴まれた。
「や…やだ…さえきさん…ああ……」
ヒカルは身悶えた。怖くなって、手で顔を覆った。体が震えていた。
 そんなヒカルを見て、冴木は口元でかすかに笑うと、後ろに指を侵入させた。



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