大人遊戯 8 - 9
(8)
「あのね、お母さん気持ち良いって何度も言ってたし、進藤くんがお母さんの役の方がいいよね?」
アキラのその言葉に、ようやく我に返ったヒカルは、しどろもどろになりながらも抗議した。
「お、男同士で出来るわけ無いじゃん!男と女は体のつくりが違うって習ったろ!?」
(なあ、佐為!そうだろ?男同士でセックスなんて、好き同士でもやっぱり無理だよな!?なあ?)
再び佐為に助けを求める。佐為は困ったような顔をして首を傾げる。やはり「セックス」と言う単語を知らないらしい。
(えっと…この流れでいくと、せっくすというのはまぐわいの意味でしょうか?男同士でもまぐわうことは出来ますよ)
(えっ?えっ?えーっ!?マジかよー…嘘じゃないだろうなっ!?佐為!)
(はい、私が生きていた時代にも虎次郎の時代にもありましたが…でも体験した事はないので…)
疑問は解けても不安が取り除かれたわけではなかったが、一先ず落ちつきを取り戻したヒカルはおずおずと口を開く。
「その…一応男同士でも出来るみたいだけど…でも本当に大丈夫なのかよ?オレ達子供だし…」
ヒカルがそう言うと、アキラは鞄から小さな瓶を取り出した。両親の寝室からこっそりと持ち出した物だと言う。
「お父さんはこれを使ってたんだ。きっとこの薬がセックスする時に必要な物に違いないと思う」
それは(主に熟年層等が)セックスの際、潤滑油代わりに使うゼリーだったのだが、アキラは少し勘違いをしていた。
「ふうん…まあ気持ち良いなら試してみてもいいかな…駄目だったら止めれば良いんだし」
「うん、大丈夫だよ。ボクちゃんと覚えてるから」
少年達はベッドの上で服を脱ぎ全裸になり向かい合って座る。お互いの未発達な身体が昼の光に照らされて白く映し出された。
(9)
「…で、どうすんの?塔矢」
「うん…先ず胸を触ってたんだ。こうやって…」
アキラはヒカルの乳首をぺろりと舐め上げ、そのまま歯でこりっと噛み付いた。僅かな痛みにヒカルはアキラの後頭部を叩いた。
「いてーじゃん、ばかっ!そんなの全然気持ち良くないっ!オレは女みたいにボインじゃねーんだからそんなの無理だよっ」
「ご、ごめんね…えっと、じゃあ手で触ってたのかな…」
アキラはすまなそうにしながらヒカルの胸に手を伸ばす。するとヒカルは今度は身を捩って笑い出してしまった。
「わはっ、あははははっ!わっ、ヤメろって、うひゃあ!くすぐったいよ塔矢ー!」
「くすぐったい?おかしいな…お母さんはそんな事言ってなかったけど…」
「本当だって。ホラ、こうすると…」
ヒカルがアキラの乳首を同じ様に弄くると、アキラの口から堪え切れない笑いが漏れ始める。
が、やがてアキラが「あっ」と小さく悲鳴を上げた。ヒカルが「どうした?」と首を傾げる。
「あのね、この周りのところ、皮膚が薄くなってるでしょ?ここを触ると…」
説明しながらヒカルの乳輪をやさしく捏ね回すと、ヒカルもびくりと反応を示した。
「んっ…それぇ…何だか、ぞくぞくするぅ…」
二人でそうして胸を触りあっていると、少しづつ息が上がってくる。ヒカルの切なげな表情に、アキラは下半身がぞわりとした。
アキラはヒカルの首筋にキスをすると、空いていた手をヒカルのまだ剥けていないペニスを揉みしだき出した。
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