ルームサービス 8 - 9


(8)
しかしふいに顎にかかっていた負荷がなくなった。
ずるずるとボウリングのピンのようなプラグの主部が一気に姿を現した
一番太いとこを抜けたらしい。生き物自身の収縮により、プラグが押し
出されていく。だが、生き物は何故かおびえた声を発した。
「やだっ。・・・・やだ、ふさいで!」

だがぬけかけたプラグの勢いはとまらない、俺は何故かそのプラグの先が
白く汚れていることに気がついた。
と、同時に緊張から開放された生き物の下の唇が、だらだらとよだれ
をこぼしはじめた。
それは白い色をしていて、覚えのある匂いがあった。
俺にはわかった。さっきルームサービスで持って来たクラムチャウダー。
生き物の下のお口は無理やりにそんなものを飲みこまされてしまっていたらしい。
「や・・・だ。もうやだよっ!見るな・・・あうっ」
見をよじって恥らう生き物。
脳天がやけつくようだった。背筋から腰にかっと熱い欲望の閃光がかけぬ
ける。
オカッパに命令されるまでもなかった。
俺は、勢いよくプラグを引き抜くと、よだれをたらしつづける生き物の舌の
お口にむしゃぶりついた。じゅぷうっとといやらしい音がして。生き物が高
い悲鳴をあげる。


(9)
極太のプラグから解放されたばかりのの生き物の下のお口はすぐには閉
じない。俺を誘うかのように、緩んでひらいている。俺は鼻先までそこ
にうずめ、クラムチャウダーの匂いに混じって確かに感じる、生き物自
身の香りに至福を感じながら、無我夢中で汁をすすった。
「やめろ・や・・・・あ・・・っあうん・・・あ・・あぅん!」
生き物の喘ぎが艶を帯びてきて、俺はますます張り切った。全部すすって
しまってもまだ物足りない。舌を伸ばして奥の奥までなめ取ろうとするが
届かない。必死になって舌をつかっているとふいに、髪の毛をつかまれ
そこからひきはなされた。
おかっぱがあきれた顔で俺を見ている。
「予想以上の犬ぶりだな」
そんなことを言われても屈辱だともなんとも思わなかった。ただもっと
舐めたい。舌を出してはあはあとあえぐ、本当に俺は犬のようだ。
「心配するな、お前にもまた役にたってもらうから」
オカッパはみせつけるように、生き物の涙で飾られた頬に自分の頬をこす
りつけていとおしげに金髪を愛撫しながらキスをする。
そのキスに生き物が幸せそうに目を閉じる。
俺はたまらなくうらやましかったが、犬だから仕方ねえなと思うしかなか
った。



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