初めての体験 83 - 84


(83)
 トイレの鍵をかけると、岸本の方から積極的にヒカルを抱きしめた。もどかしげに、
自身の眼鏡を剥ぎ取ると、ヒカルのふっくらした頬や、ちょこんと真ん中にある鼻の頭、
愛らしい唇にキスの雨を降らせた。
 背中に回された手は、ヒカルの腰や、太股を絶え間なく、さすっている。
「ああ…や…待って…待ってよ…」
ヒカルが堪らず、悲鳴を上げた。岸本は、聞こえているのかいないのか、ヒカルの喉元に
舌を這わせながらも、その手を休ませない。ヒカルの腰を抱きながら、トレーナーを捲り上げ、
滑らかな薄い胸の感触を楽しんでいる。
「ああん!」
岸本がヒカルの乳首を摘んだのだ。そのまま、押しつぶしたり、撫でたりして、ヒカルの
反応を楽しんでいる。
「やだ…あ…」
ヒカルの身体がピクピクと震える。
 ヒカルの甘い声に煽られるように、岸本の手が徐々に下へと移動した。ヒカルのジーンズの
ボタンを外し、下着と一緒にずり下ろした。まだ、幼いヒカル自身は、半ば勃ち上がり、
切なげに震えている。岸本は、それをやや乱暴にさすった。ヒカルの嬌声が、一層高くなった。


(84)
 「あぁ!だめ!ダメだよ!」
ヒカルが、突然激しく、抵抗した。岸本の指が、後ろに触れたのだ。
 ヒカルは、まだそこに生身のものを受け入れたことがない。今まで、見てきたモノの大きさや、
形、どれをとっても、とても、自分の中に収まるとは思えない。
『あんなの入れられたら、オレ死んじゃうよぉ』
それに、どうせだったら、最初はアキラがいいと密かに決めていた。アキラとだったら、
我慢できる。
 ヒカルは涙を目に滲ませて、岸本に懇願した。自分に押しつけられている岸本のモノは、
恐ろしいほど熱くなっている。
「お願い…そこはやだ…やめて…」
 岸本は、一旦手を止めた。どうしようかと迷っている様だった。泣いて訴えるヒカルが
可哀想に思えてきた。だが、自分の欲望を抑えることも出来ない。いや、ヒカルの涙を見て、
更に高ぶってしまった。
「そのかわり…」



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