初めての体験 84 - 86


(84)
 「あぁ!だめ!ダメだよ!」
ヒカルが、突然激しく、抵抗した。岸本の指が、後ろに触れたのだ。
 ヒカルは、まだそこに生身のものを受け入れたことがない。今まで、見てきたモノの大きさや、
形、どれをとっても、とても、自分の中に収まるとは思えない。
『あんなの入れられたら、オレ死んじゃうよぉ』
それに、どうせだったら、最初はアキラがいいと密かに決めていた。アキラとだったら、
我慢できる。
 ヒカルは涙を目に滲ませて、岸本に懇願した。自分に押しつけられている岸本のモノは、
恐ろしいほど熱くなっている。
「お願い…そこはやだ…やめて…」
 岸本は、一旦手を止めた。どうしようかと迷っている様だった。泣いて訴えるヒカルが
可哀想に思えてきた。だが、自分の欲望を抑えることも出来ない。いや、ヒカルの涙を見て、
更に高ぶってしまった。
「そのかわり…」


(85)
 ヒカルは岸本の前に跪くと、ズボンのファスナーを下ろし、中のモノを取り出した。
それを手で優しくさすると、自分の唇を近づけた。先端にそっと口づけをした。
「!!」
岸本の身体に電気が走った。ヒカルは尚も優しく愛撫を続ける。先っぽだけを口に含み、
舌先でくすぐる。その間も、両の手で、岸本の竿の部分をさすりあげた。ヒカルの口の中の
岸本が大きくなった。ヒカルは、その小さな口で出来るだけ奥まで、呑み込もうとしたが、
苦しくて上手くいかない。
 拙いながらも、懸命に奉仕するヒカルを見て、岸本の鼓動が早くなる。ヒカルの赤い舌先が、
岸本を愛撫するのを見るだけで、堪らなかった。
 岸本の限界が近いことを悟ったヒカルは、自分自身にも手を這わせた。岸本への愛撫に
あわせて、自分のものを擦りあげる。
「うぅ!」
「んんん――――――――」
ヒカルが達したとき、岸本もヒカルの口の中に放った。





 「オレ、どうだった?」
岸本を先に帰し、ヒカルは衣服を整えながら、後ろに立っている佐為に訊ねた。
「だいぶ上達しましたよ。でも、もっと鍛えないとダメですね…」
「う…でも、苦しくて奥まで飲み込めねぇよ…おいしいもんじゃねえし…」
ヒカルがしょんぼりと項垂れた。
「まあ…そのうち出来るようになりますよ。頑張りましょう。」
佐為の励ましに、ヒカルは大きく頷いた。
「オレ、もっと強くなって、塔矢と打てるように、頑張るよ!」
「そうと決まれば、まずは院生試験の申し込みだ!」
 ヒカルは、元気良く碁会所を後にした。

<終>


(86)
 「もう泣きやんでください…」
佐為が、泣いているヒカルにおろおろと声をかけた。ヒカルは泣きやむどころか、ますます、
声を上げて、大泣きした。
 泣くなと言われても、涙が止まらない。泣いて当然なのだ。なぜなら、ヒカルのささやかな望みは、
儚くも砕け散ってしまったのだから…。


 ヒカルは、アキラを追いかけるべく、院生試験を受けることにした。それを三谷に告げたところ、
思わぬ事態になってしまった。
 三谷に責められ、返す言葉もないヒカルに助け船を出してくれたのは、加賀だった。
三面打ちで自分の実力を見せ、さあ、院生試験へと思ったヒカルを加賀はいきなり、
実験台の上に押し倒した。
「な…!何すんだよ!加賀!」
ヒカルはジタバタと暴れたが、加賀は、ヒカルを押さえ付ける腕に力を込め、身体ごとのし掛かった。
「お前を助けてやったんだから、お礼くらいくれてもいいだろ?」
加賀は、ニヤリと笑って、ヒカルの愛らしい唇に口づけした。
 それまで、その場で固まっていた三谷や筒井達も、その光景にハッと我に返った。
「てめえ!」
「か…加賀!何してるんだよ!」
二人は、顔を真っ赤にして、加賀を止めようとした。あかり達も、加賀の思わぬ行為に動揺している。



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