日記 85 - 87


(85)
 しばらく、その裸体を鑑賞した。そっと指で、胸をなぞるとヒカルの身体が僅かに震えた。
突起を指の腹で潰す。和谷の愛撫に、それはぷっくりと勃ち上がってきた。堪らず、
胸にむしゃぶりついた。石鹸の香りに混じって、微かに汗の匂いがする。その香りに
和谷の思考は、完全に麻痺した。
「…ぁあ!」
ヒカルが小さく喘いだ。もっと声が聞きたい。赤ん坊がするように、乳首を吸った。
 両方を交互に舌で舐り、吸っていない方は指で弄った。ヒカルの身体がビクビクと
跳ねた。感じている――――和谷は、ますますヒカルへの愛撫を強くした。
 下半身に手を這わす。先ほどまで、萎えていたモノは、少し堅くなっている。そのまま、
奥の方まで辿っていった。
「や!」
和谷の意図を悟って、ヒカルが藻掻いた。まだ、意識ははっきりと戻ってはいない。だが、
ヒカルは、弱々しい抵抗を繰り返し続けた。手や足、全身を使って、ヒカルは和谷を拒絶した。
 和谷の心に激しい怒りが湧いてきた。これほど想っているのに、何故、ヒカルは受け
入れてくれないのか!?アキラに向けるような笑顔を何故、見せてくれないのだ…。
 それが、ヒカルにとって理不尽極まりない身勝手なものであることを自覚しながらも、
和谷は怒りを押さえることができなかった。


(86)
 ヒカルは、力任せに俯せにされた。和谷が片手で軽々と、ヒカルの細い手首を背中で
一纏めにした。それでも、逃げようとヒカルは必死に抵抗した。和谷の手がヒカルの
細い腰を引き寄せた。
「や…やだ!やめて…やめてよ…」
哀願をするヒカルを無視して、和谷がそこに熱いモノを押しあてた。
「わや…!やだ!やぁ…!いやだぁ――――――――!」
熱くて重いモノがヒカルを引き裂いた。

―――――佐為!助けて!佐為!…先生…助けて…!
 ヒカルは、知っている者すべてに助けを求めた。だが、実際に口から出たのは、たった
一人だけだった。
「塔矢…!とうや!助けて…とうや…!」
ヒカルは、自分がアキラを呼んでいる自覚はなかったし、そして、そのことがますます
和谷の嫉妬を煽ることを知らなかった。ヒカルが、その名を呼ぶ度に、和谷は切り裂くように
ヒカルを突き上げた。
 ヒカルのその叫びに呼応するように、リュックの中の携帯が鳴った。今、番号を知っているのは、
アキラだけだ。ヒカルは、それをとろうと腕を伸ばした。が、その指先は空を切り、力無く
床に落ちた。何度も繰り返したが、果たすことはできず、やがて、それは切れてしまった。
「とうや…!」
 ヒカルの身体が前に崩れた。その髪を、和谷が掴んだ。そのまま、引っ張られ、上体を
引き起こされる。白い喉を仰け反らせながら、ヒカルはアキラを呼び続けた。涙が止まらなかった。
 「あぁ…」
身体の奥に熱い液体を叩き付けられた。その瞬間、ヒカルは意識を手放した。だが、和谷は、
想いを遂げた後もまだヒカルを放そうとはしなかった。


(87)
 あの後、何度和谷の精を受けただろう。ヒカルは、放心した様子で座り込んでいた。
行為の後、和谷は優しかった。涙で汚れた顔と、血と精液で汚れた身体を濡れタオルで
奇麗に拭ってくれ、不完全ながらも、傷の手当をしてくれた。
裂かれた服の代わりに、和谷は自分の服をヒカルに着せた。その間、ヒカルは大人しく
されるがままだった。混乱して、何も考えられなかった。ただ、アキラのことだけを想っていた。
 痛む身体を押して、よろよろと立ち上がる。玄関のドアノブを回したとき、錠が下りていることに
気がついた。それを見ても何の感情も湧いてこない。苦労して、ゆっくりと鍵を外した。
和谷が、何かを言ったが、ヒカルの耳には届かなかった。

 いつもの何倍もの時間をかけて、ヒカルはアキラのアパートまで来た。震える指で
呼び鈴を押した。が、返事は返ってこなかった。
「そ…そうだ…合い鍵…」
ポケットの中を探る。
 その時、ヒカルは自分が何も持っていないことに初めて気がついた。全部、置いてきて
しまった。何もかも…。
 堪らなくなって、ドアを叩く。
「塔矢!塔矢!」
ドアを叩きながら、叫んだ。
 しかし、ドアは閉ざされたままだった。ヒカルは、その閉ざされたドアが、そのまま、
アキラの意志のような気がした。
――――――塔矢に嫌われた…
ヒカルは、絶望的のあまり、目の前が真っ暗になった。



TOPページ先頭 表示数を保持: ■

PC用眼鏡【管理人も使ってますがマジで疲れません】 解約手数料0円【あしたでんき】 Yahoo 楽天 NTT-X Store

無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 ふるさと納税 海外旅行保険が無料! 海外ホテル