失着点・展界編 87


(87)
和谷の意図を察知したヒカルは目を見開いて起き上がろうとした。
「ヤ…ダ…っ!」
慌てて伊角がヒカルの上半身を抱え込み、和谷もヒカルの両足を抱え込んだ。
そうする事でヒカルが暴れれば、自分の体重がその一点に集中するため、
程なくヒカルは動かなくなった。
和谷はヒカルの膝を持ってV字に抱え上げるようにして、その中心に顔を
埋めた。ビクンッと再度ヒカルは体を震わす。
「和…谷…、お願…い、…やめて…よ…」
弱々しくヒカルは哀願したが、聞き入れられなかった。
和谷の舌は、ヒカル自身の根元から結合しているところまで動いた。
その時伊角の根元にも触れた。
「う…くっ」
それだけでも伊角の中に電流が走り、自分自身のそばで和谷の舌が動いて
いると思うだけで伊角は強く感じ、ヒカルの中で張り詰めた。そしてその事が
更にヒカルを追い詰める。
「は…あっ、や…ああっ!」
和谷は舌でヒカル自身全体を舐め上げ、先端からスッポリと口に含み、扱く
ように顔を動かし始める。熱を取り戻したそこが階段を登り始める。
それによって狭道が締まり、伊角も頂上に向うために動き出した。
「ああっ…はっあっ…あ!!」
体験した事のない激しい波に、ヒカルは翻弄された。アキラが入った時と、
アキラに入った時、それらがないまぜになったような感覚に飲み込まれ、
目の前が真っ白になって行った。



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