平安幻想異聞録-異聞- 87 - 88


(87)
「ここも、…ここもよい」
「…ぅ………」
ヒカルが猫がノビをする姿勢のままクッと顎をそらせた。
「ここものう…」
座間が揺さぶられ続けるヒカルの背筋の中心にそって手を這わせ、
それが無防備に晒されたうなじにたどりついたのだ。
「まこと、よい味よ」
「よい品を手に入れられましたなぁ」
「うむ、手間暇かけたかいがあったわい」
座間はわざと、じっくりゆっくりと陽根を抜き差ししはじめた。ヒカルに、
誰が支配者なのか思い知らせるために。
「は……ぁ……っっ」
ヒカルは必死に息を殺す。
このまま流されてしまいたくない。
「ほう、この愛らしい検非違使殿は恥ずかしくて儂達によがる声を
 聞かれたくないと見える。それもよいよい。鳴かぬ鳥を鳴かすのも、
 男の甲斐性、閨の楽しみよ」
座間の抜き差しの速度が少しずつ速くなる。その熱い「刀」でヒカルの
弱いところを確実に切りつけてくる 。
「はんっ…んふッん……んぅ!……ふぁっ…」
押さえきれない嬌声が、ヒカルの腹の奥から込み上げて、外へ漏れ始める。
いやだ。このまますべて座間達の思い通りになるのは。
せめて、この目の前にに布団でも着物でもあれば、それを噛みしめて、少しは
声を抑える事ができるのに――。
その時、ヒカルが薄目をあけて、朦朧とした視界に見たものは、汗をしたたらせて
床板にすがりつこうとあがく、自分の腕だけだった。だから。
ヒカルは思いきり、自分の左の手首に噛みついた。
――ひとつぐらい、意地でも座間達の思い通りにならないことがあったって
  いいじゃないか、畜生。
「ほう、この検非違使殿は、そこまでわし達にいい声を聞かせとうないか。
 面白い、ますます面白いぞ!それでこそ、鳴かせ甲斐があるというものよ!」
座間はヒカルの鞘に、自分のものをがっちりと奥まで食ませると、急激に大きく
輪をえがくように掻き回した。右へ左へ。奥かと思うと、入り口で。
「んーーっ!っっっんっ!んんン!んんン!んん!!」
中の壁全体を豪根の棹をつかっていっぺんに刺激されて、ヒカルが悲鳴をあげた。
膨れ上がった座間のそれの血管さえコリコリと突起物のように、
内壁を様々な角度から抉る責め具の役割をしていた。


(88)
座間は、ヒカルの片方の足を大きく持ち上げると、そのまま自分の反対側の
肩に乗せ、いわゆる松葉くずしの格好になるように、ヒカルの足の間に、
自分の体ごと腰を深く入れてきた。
足を大きく開かされたことにより、秘門の入り口が引っ張られて開き、
より奥まで簡単に座間のモノを迎え入れてしまう。
より強くなった快感に、ヒカルは必死で背を向ける。流されるまいと、
右手の爪が床板をひっかく。左手首に噛みついたままの口にも力が入った。
「よいわ、よいわ。やはり、たいした味よ!」
「んんっん……んっっ!」
ヒカルは涙を流しながらそれに耐えようとする。
座間の腰の動きは徐々に大きく早く、躍動感にあふれたものになって来た。
ヒカルの腰が、その座間の律動に合わせて、砕けんばかりにガクガクと揺さぶられる。
動きに合わせて、ヒカルの金茶の前髪がバサバサ乱れて揺れた。
自分の手首に噛みついたままのヒカルの口の端から漏れる苦悶の声とともに、
鮮血がこぼれて、床を彩った。その血の上に、ヒカルの肌がこすれて、
その赤い色を薄く広げて床板に塗りこめる。
「んふっ、んっっ、んっ、んん〜〜っっ」
座間の肩の上に持ち上げられた足が、律動に合わせて、奥を付かれる度に跳ね上る。
「うっ、うっ、んぐんーーーーーっっ!」
ヒカルが口の中で最後の悲鳴をあげた。
悲鳴は血の味がした。



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