通過儀礼 自覚 9


(9)
囲碁教室が終わると、アキラは一目散にトイレへ駆け込んだ。加賀もその後を追う。
碁を打ちつつアキラを盗み見ていた加賀は、アキラが顔を赤らめてモジモジしながら碁を
打つ姿をつい見入ってしまった。碁石があたるのが我慢できなかったのか、それともあの
快感が忘れられなくていたのかはわからないが、苦しみに耐えながら非の打ち所のない碁
を打つ姿は加賀を欲情させた。アキラがどのような反応をするか、わざと碁石を取らずに
いた加賀にとってそれは予想以上のものだった。
トイレの個室に入ろうとするアキラに続いて強引に押し入る。するとアキラはおびえた目
で加賀を見上げた。
「約束だ。碁石取ってやるよ」
加賀はそう言うとアキラのズボンに手を伸ばした。
「いい。自分でできる」
アキラはそう言って加賀の手を振り払う。
「何言ってんだよ。さっき約束しただろ。恥ずかしがるなよ」
「ヤダヤダ」
アキラは前かがみになって必死にズボンを守った。
「ヤダって…わがまま言うなよ」
苛立ち始めた加賀は強引にズボンを脱がそうとした。
「ヤダ! もうやめて…、もうやだよ」
アキラはボロボロと泣き出した。それに驚いた加賀は手を引っ込めた。
「もうやだ…。ボク、今日…打っている間ずっと…おちんちんのこと考えてた。こんなの
やだ。ボクもうこんなことやめる」
アキラはそう言って泣き続ける。
「おい泣くなよ」
加賀はどうしたらいいのかわからなくてアキラの頭をなでて慰めた。



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