平安幻想異聞録-異聞- 番外 9
(9)
「いやぁ…あ…あ…ぁん…」
すでに、月は天の真上に上り、それが、風に吹かれる竹林の間に見え隠れするさまは
いっそ風雅とも言えたが、その立ち並ぶ竹の下で、繰り広げられる陵辱の光景は
もし見るものがいたら顔をそむけるような凄惨なものになっていた。
あたりに、血と精液と、男達の汗の匂いがこもり、
荒い息遣いと、犯され続ける少年検非違使の泣き声ともつかないあえぎ声が、
絶えることなく夜風の中に響き続けていた。
すでに喰らい尽くされたともいっていいヒカルの体は、それでもなお
揺すられ、突き上げられ、山犬の目をした男達になぶられ続けた。
「あ…、あっ、やっ、はぁっ、あぁっん」
「ほらほら、いくぞいくぞ!」
夜盗たちのうちの二人目の男は、長い時間をかけて抜き差しし、
ヒカルの内壁を散々なぶったあと、
二度目の頂点に達しようとしていた。
男の腰の動きが激しくなり、より深く深くと差し込まれるたびに、
ヒカルのさらに奥の壁をついてくる。
おまけに男の一物が引きだされるときには、ひときわ強く、
ヒカルの1番敏感な内壁の部分を擦ってゆくので、その度に
ヒカルは足先をつっぱらせ、高い声を上げさせられていた。
男の息遣いと腰使いが早くなる。
同時にヒカルの上げるあえぎ声の間隔も、より短くなった。
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