裏階段 アキラ編 99 - 100


(99)
誰よりもアキラ自身が自分の魅力を理解しその武器を最大限に利用して
オレをつなぎ留めようとしているのがわかる。
これでもかと見せつけるように顎をのけ反らし胸部を跳ね上げ、
腿をさらに大きく開いて自ら腰を使い深く濃密にオレを受け容れようとする。

初めて関係を持った直後、無理な体位に疲れ果て痛みに貧血を起こし
ソファーの上でぐったりとしたアキラを見て我に還った。
放心状態のアキラをバスルームで汚れを洗い流し傷の手当をしながら
激しく自己嫌悪に陥った。

伯父を含めて伯父がオレを抱かせた男達の多くはある意味囲碁界で何らかのかたちでつまづき
何かに対する憎しみのはけ口をオレに向けた。
それと同様にオレも何かに対してのはけ口をアキラに向けていた。
一度は先生を手に入れかけて、その後は望みながら一向に近づけぬ自分が腹立だしかったのかもしれない。


(100)
それでもアキラはその後もオレのマンションにやって来た。
その日をきっかけにアキラは当然のようにオレの車の助手席に座り、
当然のようにどこへ行くにもオレの傍らに寄り添うようになった。
アキラのその行動はかつての先生に対するオレの姿そのものだった。
はっきりとオレに問い正したわけではなかったがアキラは気付いていたのだ。
自分が父親の代わりに抱かれたという事を。

一度始まった関係は火が着いたように何度も激しく繰り返された。
泊まる泊まらないに関わらずアキラが訪ねて来るとそれを了解とし、
会話を殆ど交わす事無くソファーの上で、バスルームで、
ベッドの上で二人の行為は始まった。
弾けるような若々しさからか性的要求と興味に溢れたアキラの肉体は
痛みを超えてどん欲に刺激を欲しがり回数を重ねる毎により敏感に
反応を示すようになった。
互いに取り憑かれたように、埋められないものを埋めようとするように、
何か大事なものから目を逸らすようにして相手を貪り合った。
道具や薬の類を使う事もあったがアキラは一切拒否せず黙って
オレが与える全てを受け止め続けた。



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