今更ながら考える124局

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別に佐為ちゃんが消えたことに文句はないんですよね。
ストーリーの展開上、あるべきイベントだと思うし。
もうかなり早い時点でこの時がやってくることは誰もが感じていたはずだし。
佐為ファンだったら、誰もがいつだ、いつくるんだ…と固唾を飲んでたんじゃないかと。

私は後追いファンなので、本格的にハマったときには既に佐為ちゃんは消失済みでした。
後追いなので「リアルに追いかけてたら辛くて読むのやめてたかもな…」とは思ったけど
比較的冷静に受け止められたんじゃないかなあ。
号泣は、まあそりゃ勿論しましたが。

いろんな考え方が当然あって。
いろんなサイトさんが既にいろんな考えや思いを表明されているわけですが。
私も佐為好きとして文章にしてみるのもいいかなって思ってみました。




124局 「さよなら」。
このタイトルにも関わらず、彼らは「さよなら」は言い交わしていません。
もしかしたら…と、思うのです。
初期設定では「さよなら」という会話があったのではないかと。
邪推に過ぎませんが。

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佐為が消えるということに対して、ほった氏はかなり腹をくくって描いていったと思います。
腹をくくって、という書き方は含みが多いだろうか(苦笑)
色気がないといったら嘘になりますよね?ここまで売れている漫画ですもの。
いろんな意味で引き伸ばして行くことを、ビジネスとして考えるのは当然。
彼女の意思どうこうではなく、もはやビジネスとして。
さてここからですね。
ジャンプの漫画として、伸ばしていくために佐為は必要か否か。
…微妙ですよね。
二度の読者投票では一位と二位、この漫画における非現実部分を背負って立つキャラ。
その存在の特異性をもってして、ここまできたともいえなくもないだろうし
作者の思い入れがたっぷりあることは読者にも伝わってきます。
しかし、アキラvsヒカルという、この漫画の大黒柱を考えたとき。
後ろに佐為がいるヒカルでは、ダメなんですよね、きっと。
アキラが主人公でヒカルがライバルなら、まだありえたやもしれませんが
ジャンプ漫画の主人公がハンデ持って勝っちゃいけません(笑)
ヒカルの非現実的なまでの急成長の免罪符であった佐為が、
アキラと同じ土壌に立った、つまりプロになったヒカルに必要なくなってしまったのは、
もう致し方ないことと思います。
ジャンプお得意の強さのインフレ(笑)
でもだからこそ、漫画上魅力的この上ないキャラを消すということに対して、
考えに考えて、その上で
ほった氏は腹をくくって挑んでいったんだと思います。

***

しかし、そもそもストキン受賞作だったこの作品。
…消えた後続くことまで考えてたなんて、悪いけどとても思えない(爆)
佐為が消えて、それを乗り越えて、アキラに勝つ。
…こう言っちゃなんだけど、せいぜいそこらへんまでだったと想像します(苦笑)
…正直そこで終わらせられたら本望だったのではないかと推察するんですけど…
(あ、言っちゃった)

でもまあ、そこがジャンプビジネス!
やるならやらねば、ですよね。
さあ大変です。
すごい葛藤だったと思いますよ。
消えたくない!と叫ぶ佐為。
私だって消したくないわよ!って叫び返したくなるくらいだったんじゃないかと…(笑)
先を考えたら、佐為はただ消えてはいけないわけです。
ヒカルに対して残していかなければいけない。
囲碁への情熱を、執着を、そして宿命を。
しかもヒカルが独力で乗り越えていかなければ物語りに厚みが出ません。
佐為がいなくなった後の主人公はヒカルただ一人なんですから。
脇役のみなさんにオイシイ所もってかれて笑ってる場合じゃなくなっちゃうわけです。
哀しみを背負った、魅力的な主人公。
こう仕立て上げる他に、確かに考えつきません。
…だから、彼らは「さよなら」を言い交わしてはいけなかったのではないかと。

***

だから佐為はあんな意地悪な消え方をせざるを得なかったのではないかと。
…そう思わないと佐為ファンとしてやってられません(笑)
あの佐為が。
対局中に消えるんですよ?
一言も言わずに。
自分で消える時を選択できないんだから仕方がないじゃない?
という説明なのかもしれませんけど、いまいちですよね、それ。

あの消え方に説得力をもたせるために
佐為はワガママを言い、怒り、妬み、苦しんで見せたのかな。
「私が突然いなくなってオロオロすればいいんだ」
本当に佐為がそう思っていたとは思えないし、またそういう描き方もされていません。
にも関わらず、結果としてはそうなるわけで(笑)

ストーリー展開として納得はしてるんだけど
佐為ファンとしてはひっかかりが残る124局なのです。
碁が大好きな佐為だからこそ、碁の中で消えたという解釈もまたアリなんだけど。

ヒカルに分かるように消えていってはいけないから。
とはいえ。
ライオンが子供を突き落とすようなやり方を、佐為が好んでやったとも思えないし。
主人公が苦難を乗り終えないと漫画じゃないしね。
でも因島いったのとかは…どうなんだ…(苦笑)
それはまた別の話で。

じゃあ124局でさよならを佐為が言えたなら?
…ちょっと考えてみたけど、少女漫画みたいになっちゃった。
それじゃあジャンプ漫画じゃない!
いろいろ思いを馳せずにいられないですね、ファンとして。
ひとつ可能性として面白い試みじゃないかと思っているものに
「段階を踏まえて消えていったなら?」
というのがあります。
これはちょっと書いてみたいなって思ってます。
シミレーションとして、ですけど。
そしたら「懐かしい笑顔」の夢オチも消えるけどさ(^^;)









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