イチロー・キカイダー01は苛立たしげに振り返りながら叫んだ。 「だって…」 ジローの言葉にイチローは絶句した。 「…なんだか胸騒ぎがするんだ……ロボットの僕が言うのも変かもしれないけど…」 イチローはジローに近付き、その瞳を覗き込んだ。 「兄さん…」 イチローの勢いにつられ、ジローは頷く。 「だがな―――」 真剣な、どこまでも真っ直ぐな、強い意志の光が煌めく瞳。 「もし…もし俺が―――俺が俺でなくなったら、あの海洋生物もどきと同じになっちまったら。良いか?お前の手で俺を破壊しろ」 イチローは鼻で笑った。 「兄さん…」 ―――助ける――― 「…うん…解った…」
終 |
フロッピーの整理をしていたら、だいぶ前に書いた小説(?)が出てきました。121同盟に入っているのに、キカイダー関係何も置いてないので、ちょっと置いてみる事にしました。1×2なのか2×1なのか、微妙なので、あえて1+2表記。『THE ANIMATION』の最終巻後(と、三巻後)なんですが、まだ最終巻恐くて見れてません。兄さんFANなんで、どうしても尻込みしてしまいます。