ただ見てるだけじゃ物足りない

けど、遠くから眺めているだけで幸せになれる

この気持ちに、気づいているはずなのに

言葉に出せないもどかしさ











君が好き
















キーン コーン カーン コーン・・・・・・



窓の外は真っ赤に染まって
しずみゆく夕日が鮮やかで。

「なんで今日に限って居残んなきゃなんないのかなぁ・・・っ」
は誰もいない教室で
そうつぶやいて机に突っ伏した。


目の前には、気になるあの人の机。

「せっかく、今日こそテニス部の練習見に行こうと思ってたのに!」







6時間目の公民で。

先生は突拍子に
「今の政治についてみんなの意識調査やるぞー」 
といった。

その後
嫌な予感がしてたのだけれど

先生は腕時計をヒョイと見て

「16秒!じゃぁ出席番号16番の、に集計をとってもらおう〜!」

と言い放ったのだ。

「(これ全部?!)」

先生の妙にニコニコした顔が許せなかった…












今やっと集計が終わりつつある。
只今の時刻5:45。
さっきのチャイムで部活は終了。
そしてあと15分で学校を出なければならない。

「あっ日誌も書かなきゃ!
ついてないな〜・・・」


席を立って日誌を取りに行こうとしたとき。


ガラガラ……


「「あ。」」



え、えちぜん君。。。







越前君??!!




「ど、どうしたの?」

体が熱い。
やだな、ドキドキしてる。。。


「・・・別に。
忘れもの取りに来ただけ。」

相変わらずのトーンで一言だけいい、
つかつかと目の前の机からノートを取り出した越前君。

あ、そういえばジャージ姿。
まだ着替えてないんだ。



と、イキナリ彼はジャージを脱ぎだした。


「ちょ、ちょっと・・・」

「え?」


「何もここで着替えなくてもいいんじゃないっデッショウカッ」

私、かなり動揺してる。。。(そりゃそうだけど!)

目の前で、はっ、ハダカになんなくてもさ〜!(いや、ちょっと嬉しいけど。。。って私変態?)


「だから、忘れ物」

「へ?」

うっわ、間抜けな声!
それでも越前君は悠々と着替えていて。

「制服もここに忘れたんだってば」

「あっ、そう…」

もう何もいいません。
かなりドキドキしてます。


「で、アンタは?」

「・・・」

「なんで残ってんの?」

「あ、あぁ、コレ…」

まともに前を向けず、
私は下にあるプリントの束を指差した。

「何これ」

「何って、公民の時間にやったじゃん。アンケート」

「ふーん、そんなのあったんだ」

「・・・(寝てたってコトね)
さぁ、着替えが終わったら早く帰んないと閉められちゃうよ?」

ダメだ。
完全に動揺してるかも。
早く出てってほしい。


けれど彼は期待をまんまと裏切って。


すとんと私の前に座った。



「で、こっちもあるんでしょ?」

と、日誌のほうを指差した。

そして今度は黒板に向かって

「ホラ、『日直 』」


はい、そうです。
あぁ、私の名前知ってたんだ。(クラスメートだけれど)
なんか嬉しいな。

けどこれ以上私を動揺させないで下さい。
いつもの、背中だけが見えるんじゃなくて
本当に目の前にいるせいで
いつもの数倍心臓の高鳴りが激しいよ。




「あのさ、」

な、何っ!?

「早く書かないと学校閉まるんだよね」

いや、分かってるけど。。。

ってもう53分?
「あと8分?!」

いつの間にこんなに時間が経ってたのやら。

「はっ、早く書かなきゃっ」

「・・・オレも手伝うよ」

書くことといえば、今日の授業科目、内容と
感想だけだったんだけど、
瀬戸際だったので
「オネガイシマス…;;;;」

と頼んだ。






5:58


かなりギリギリだなぁ。
越前君と一緒に帰りたいけど
日誌遅れて明日も日直になったらヤだし。

「じゃぁ私職員室寄っていくから」

「職員室前でもう一度日誌確認したほうがいいよ」

「え?」

「――誤字あるかもしんないし」

「う、うん(彼らしい・・・)
まぁ色々ありがとう越前君!」

「あ、それと」

「?」

「越前じゃなくてリョーマでいいよ。
それじゃ」


「え?あっ・・・?」



何、今の。

さっさと帰ってしまうから呼び止められず。

とりあえず私は職員室へ急いだ。




アンケートを提出ボックスに入れ、
日誌を入れようとし、

「(ア、見直すんだっけ)」

ぱら、とめくって上から確認していくと

(なんだ、どこも誤字ないじゃん)

と思ったとき。

日付の脇に小さく一言。






彼の字で。













が好き』






















思えば何故あの時
イキナリ日誌を手伝ってくれるって言い出したのか

そして別れ際のあのことばも。


「――ありがとう、リョーマ君」












私も



君が好き。













end*






:::::::::::::::::::あとがき::::::



うわっかなりベタすぎっ!!
クサい話です!!我ながら!(え)

王道中の王道って感じですか?
いいです、もう。玉砕。
後半は無理やりくっつけたみたいです。
文中変なエピソードとかは全て実話デス;;;

初ドリームがこんなんでいいのか自分!
思ったより長くなっちまいました;;;


ここまでお付き合い
ありがとうございました☆







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