とてとて・・・ その日、この話の中では(一応)ご主人様と呼ばれることになる八戒は、一日の仕事を終え家路を辿っていました。 ふと、道端にでっかいダンボールが置いてある事に気が付きます。 『もお、養っていくのは限界です。お願いですから拾って下さい』 マジックで書き殴ってある文字に、何だか不吉な予感がしました。 動物園の飼育員という職業柄、動物虐待には敏感な八戒でした。 無責任なペットの飼育放棄は許せません!とばかり覗いて、 「ええ〜!!!!」中身をみて死ぬほど驚きました。 濃紺のベルベットのジャンパースカートに、白いブラウス、蝶タイの制服に包まれた子供がすやすやと寝ています。 それが、この話の中では(一応)メイドさんとなる悟空と、八戒との出会いでした。 話は戻ります。 「こんな所で寝てちゃダメです」 「ああ〜腹減った!死にそう〜」 見上げてくる金眼の子供の、その一見捨てられたような、哀れな風情に、八戒の胸はズキリと痛みました。 「死ぬ?何て酷い事を!」 どれだけ酷い眼に会ったのやら…八戒の目がうるうると涙で潤んでいきました。 実際は一日8食の食事のうち、三時のおやつのケーキが予算不足でジュースになってしまっただけで、それにしたって前のご主人にしてみたら、自分の食事を二食減らして頑張ってこの小動物を養おうと最後まで努力した結果で… 挙句の果てに、栄養失調で入院した前のご主人の家人によって、ここに運ばれた経緯があった事など、八戒には知る由も有りません。 「うちに来ましょう。君は幸せにならなければいけません!」 「じゃあ、宜しく。俺は悟空っていうんだ!」 握手の手が伸ばされました。 その手が、不自然にさわさわと撫でさすってくるのに、八戒は気付きません。 可哀想に、女の子なのにまともな教育も受けず、正しい言葉遣いが解らないんだ… どこまでも天然な八戒は、その声を聞いても悟空が男の子なのに気が付かなかったのでした。 ちなみに、前のご主人が何で女性用の服を着せていたのかというと、只単に作者のどす黒い目論見からで、特に意味は無いのでした。 「えっ、あん、いやあ〜」 「何で?八戒こうするの気持ち良いでしょ?ちゃんと言ってよ」 悟空の手が、八戒の下着の中で、うぞうぞと動きます。 「悟空〜今日は仕事ですから、お願い!余り酷くしないでえ〜」 えぐえぐと泣いて頼んでも、悟空は聞き入れてくれません。 「ダメ!ちゃんと八戒を喜ばせたいの!酷い事したくないから大人しくしていて!」 既にめちゃめちゃ酷い事をされている様な気がするのですが、そう言われてしまうと八戒に反論する術は有りません。 その膝を開いて、体を重ねながら、『スカートって便利だな。今度注文する制服も又これにしよう!』と悟空は不謹慎にも考えていました。 結局の所彼は、仕事熱心なのです。 あの日、悟空を拾った日。 天然の勘違いで悟空をローテイーンの女の子と勘違いした八戒は、屋敷につれてきた悟空に、 「眠れないのなら、寝付くまで傍に居ますよ」と声を掛けました。 「じゃあ、一緒に寝てv」悟空の笑顔の裏にある下心に気付かず 「甘えんぼさんなんですね」 乞われるままに、彼のベッドに滑り込みました。 そのまま、悟空の頭を労わるように抱えます。 悟空を包む甘い香り、柔らかな腕の感触。見上げれば、「なあに?」とばかりに見返してくる、顎が外れそうな程に激マブな顔。 外見はともかく、実年齢は518歳。健康すぎる男子にとってみたら、鴨がネギしょって、カセットコンロと土鍋を持参してきたような美味しさです。 ここで手を出さねば男ではありません。 「いっただきま〜す!」一応手を合わせて、礼儀正しく挨拶してみました。 「えっ、悟空!!!きゃあっ〜いっやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜(←哀れなり)」 只でさえ、感度良すぎの八戒が、悟空の異常に鋭い本能的な愛撫に陥落させられるのに、 ものの三分もかかりませんでした。 もう少し八戒には抵抗してもらいたかった気もしますが、まあ人には向き不向きが有ります。総受け体質の八戒が、快感にちょろいのは御約束だし、仕方有りません。 そのまま、悟空は八戒の家にメイドとして住み着くこととなりました。 毎晩、『ご奉仕』に泣かされながら、それでも八戒は悟空を追い出せないのはやっぱり『愛』故なのでしょうか。 まあ、これも一つの幸せの形なのでした。
蜂谷れな 2002.1.18 2002.01.20 鬼灯 |
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