BM[ネクタール](秋田書店/藤澤勇希)

全12巻、掲載誌は週間少年チャンピオン。
ゴミ問題、食糧不足、その二つの問題を解決すべく、遺伝子工学により生み出されたBM(BIO・MEAT)。
金属やガラス以外、プラスチックやビニールまで食べ増殖する、人間の食料究極のリサイクル生物。
しかし、その悪食と増殖力は、一度人の管理下から離れれば、人間を喰らい増殖する恐怖の生命体だった…。
というわけで、所謂パニックホラーに分類されるだろう作品。ただ、パニックに陥る人間の恐怖を描くというよりは、絶望的な状況からいかに脱出するかを描いた作品かも。3部構成で、1部はBMがあふれた街から以下に逃げ出すか、2部はBMが暴れ出したビルの中、生き延びようとする主人公たち、秘密保持を目指す国家などとの対峙、脱出、そして3部では…。
細胞単位で破壊しないと殺せず、しかも食べた分だけ即座に分裂増殖するBMの危険性が圧倒的で、2部・3部ではそのBMをめぐっての様々な思惑も見所。そしてそれらによる絶望的状況から主人公達が生き延びる為の"手段"を考え実行する様は、「JOJOの奇妙な冒険」なんかと同様の面白さがあると思う。
絵柄は80年代なので見た目惹かれない人も多いと思うけど、こういうタイプの話が好きならオススメ。

ストーリー次々と来る危機、それを乗り越える機転。ただ、テーマを描ききれなかった様子なのが難点
80年代テイストで好みが分かれるが、地力は低くない。
構成力普通に上手い。
カメラこれも普通に上手い。でもこういう上手さこそ大事。
キャラクタ濃いキャラが多いかも。両極端的なところが難点
モドル

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