檄!電脳雑戯団 |
YOSSYFLAMEさん投稿作品
センチメンタルアダルティ
―杉原真奈美編・VOL1「優しさと恥ずかしさ」
〜あらすじ〜
全国に散らばる12人の少女達に会いに行った俺、よっしー(デフォルト不能故MyHN使用^^;)
しかし、東京へ帰ってきた俺が、死神≠ノ宣告された運命とは、
ここ2,3年以内の死
それを防ぐ唯一の手段、自分自身と自分をとりまく運命の出会いの12人の少女達、
その運命の螺旋をねじまげて、運命自身を脱線させること。
そのもっとも手っ取り早い手段、それは――
女の子達に、今まで自分に対してもたれてない新たな感情を植え付けること。
まーよーするに何だ、エッチな出来事を共有しろとのことなのだが(笑)
「まあ、死なんで済む上に、あの娘たちのあられもない姿を拝めるのなら
願ったり叶ったりなんだけどなあ……」
ともかく後には引けない主人公は、運命の車輪を歪めに走るのであった。
――さて!
センチメンタルアダルティ――杉原真奈美編・VOL1「優しさと恥ずかしさ」
「ふう……」
「最近ためいきから始まるようになりましたな、このSSも。」
「じゃかましい。」
俺のせつないため息をも、こういうふうに揶揄してかかる死神。
「そもそもちゃんとやってるんだろうな、これで死んだらシャレにならんぞ。」
「大丈夫ですよ、あれだけの女の子のハダカを見たら、死んでも本望でしょ?」
一瞬後、俺の拳が死神の顔面にめりこんだ。
「そーゆーのを本末転倒というんだよ、人間界では。」
「さて、次ですが……」
とっさに話題を変えにかかる死神。
「高松に行ってください。」
「高松………真奈美か………」
あの大人しい病弱少女のことを思い出し、少しばかり心配しながら電話をかけた。
『はい…、杉原ですけど……』
「あ、杉原?俺だけど。元気?」
『あ……』
俺の声を聞いて、途端に声が明るくなる真奈美。
「実は今度、高松に行く事になったんだけど……」
『え、今度、ですか……』
「何か都合でも悪い?」
『実は……、ちょうど病院に行かなくちゃいけなくて……』
「そうか……」
『ごめんなさい……』
仕方がない、また今度、と、思ったその時、
俺の頭に突如名案が閃いた。
「そうだ、なんなら俺も付き添うけど、いいかな?」
『え……?』
「いや、迷惑ならいいんだけど……」
『い、いえ、とんでもないです……、……嬉しい……』
「あ、いや、そんなに、その……」
電話口での真奈美の反応に慌ててしまう。
「じゃあ、来週高松に行くから……」
『はい、待ってます……』
「(うーむ……、恥じらい以外で泣かれるのは苦手なんだよなあ……)」
やや焦りながら、俺は来週への思いを募らせた。
――そして約束の日、高松。
「(えっと、ここだな……)」
白い建物の前で、俺は一人ごちた。
そう、病院である。
「(病院でデートの待ちあわせするというのも、そうそうないシチュエーションだよな……)」
そんなことを思いつつ、俺は待合室のイスに座って待っていると、
「あ……」
澄んだ声が目の前に。
「こ、こんにちは……」
真っ赤になって俺にお辞儀してくる、病院備え付けのローブに身を包んでいる三つ編みの女の子。
「久しぶり、杉原。」
「は、はい……」
その女の子、杉原真奈美に、俺は笑いながら挨拶を返した。
「また逢えるなんて……、嬉しい……」
真っ赤になりながら笑顔を浮かべる真奈美を見ていると、こっちも嬉しくなってくる。
「へぇ、今日は検査だから、病院のローブを羽織ってるんだな、杉原。」
健康診断などに行った人ならば知っていると思うが、
その時に着る、病院備え付けの薄手のローブを、今、真奈美は羽織っているというわけだ。
「(白いローブ姿の真奈美というのも、なんとなくよく似合って……って、誉め言葉か、これ?)」
俺がそんなことを考えながら見ていると、真奈美は顔を真っ赤にして俯いてしまう。
「……杉原?」
「あ、その、えと……、あまり、見ないでください……」
真っ赤な顔で俯いたまま、消え入りそうな声で訴えてくる真奈美。
彼女が最初、何に恥ずかしがっているのかが、俺には見当がつかなかったが、
ローブ越しにでもはっきり現れる、真奈美の細い身体のラインを見て、その理由に気がついた。
「なあ杉原、もしかしてその下、素っ裸なのか?」
かああっ!
「あ、あ、あ、あ、その、そ…の…」
一瞬で顔から首筋から、完全に真っ赤になってしまう真奈美。
「恥ずか、しい……」
消え入りそうな声で今にも泣きそうな真奈美。
「いや、気にするなって、浴衣着てると思えば問題ないしさ、な?」
「………でも………」
「ほら、なんとなくそう思っただけで、別になんともないから、うん!」
俺のフォローに、ようやく平静をとりもどした真奈美。
とはいえ、依然恥ずかしそうな面持ちのまま。
「さて、早く終わらせて遊びに行こう?」
「………はいっ。」
という一幕があったものの、真奈美の診察はスムーズに進んで行く。
すっかり落ち着いて、俺に笑いかけてくる真奈美の笑顔が心地よい。
「もう少しだな、終わったら飯でも食いに行こうか。」
「はい……」
嬉しそうに俯く真奈美。
優しい陽射しが差す、午前中の静かな病院。
この静かで温かい雰囲気の中、真奈美と共にゆっくりと歩く。
「あ……」
ふと真奈美が何かに気がついて立ち止まる。
真奈美の視界に飛び込んできたのは、車椅子から落ちて倒れている少女の姿だった。
「大変……!」
とっさに小走りで駆け出す真奈美。
「だ、大丈夫ですか……?」
「う、うん……」
どうやら足が折れているらしいこの少女、バランスを崩して転んでしまったらしい。
「よっしーさん……」
「ああ。」
無論俺はその少女をかかえて、車椅子に座らせてやる。
「あの、大丈夫ですか……?」
心配そうに少女を見つめる真奈美。
「うん、ありがとう、お姉ちゃん、お兄ちゃん!」
元気よく返事をする少女の声に、俺と真奈美はお互い顔を見合わせて笑いあった。
「じゃあね、お姉ちゃん、お兄ちゃん。」
元気のいい少女の挨拶。
あの後俺達は、この少女を簡易エレベーターに乗せる為に、ここまで歩いてきた。
この病院は古い為に、急遽取り付けられた、扉のない、クレーンに近い簡易エレベーターである。
とりあえず俺は、少女をクレーンにのせ、そして、少女の病室である2階に運ぶべく、スイッチを押した。。
少女が上へ昇っていくのを見届けてから、俺と真奈美はきびすを返して、また診療に戻ろうとした。
――その時。
「きゃ!?」
真奈美の唇から、小さい悲鳴が漏れた。
「杉原?」
横を見た俺の目に飛び込んできたもの――
「い、嫌ぁっ……」
なんと、彼女のローブの裾に、あの少女の車椅子についていた点滴の鉤爪が引っかかっているではないか。
そしてその点滴の紐が、真奈美のローブをめくりあげてゆく。
足首から膝、膝から太股、真奈美の細く白い脚が、俺の眼前に晒されてゆく。
「い、嫌……、見ないで、見ないでください……」
歯を食いしばりながら懸命にローブの前を押さえる真奈美。
弱々しく首を振りながら、見ないで≠ニ俺に哀願する。
「いや、いや……!」
涙声の悲鳴。潤んだ瞳を固く閉じ、歯を食いしばり、めくられまいと懸命に裾を押さえる真奈美。
そんな真奈美の気持ちを嘲笑うかのように、ローブの裾に引っかかった点滴の紐が、
ローブをゆっくり、ゆっくり、じわじわと、真奈美を嬲るかのようにゆっくり、ゆっくりとめくりあげる。
そして、ついに、お尻を包むローブまでもが――
「嫌ぁ……っ……!」
真奈美の白磁のようなお尻が、白日の下に晒される。
「みないで……みないでぇ……ひっく……っ……ぐすっ……」
その綺麗なヒップを丸出しにされ、乱れたローブから乳房さえも晒され、
それでも必死に裾を押さえて、泣きながら見ないで≠ニ訴えてくる真奈美。
しかし、そんな真奈美の気持ちをよそに、
俺の視線は、真奈美のヒップやオッパイに釘つけになってしまっている。
やがて、ローブはじわじわとめくりあげられて、ついに真奈美の背中までもが見えてくる。
泣きじゃくりながら必死にローブを押さえる真奈美だが、
元々は数百キロの荷物をも運べるクレーン式エレベーター、真奈美の細腕ではとても防げるものではない。
「(――はっ!)」
そして、俺は重大なことに気がついた。
真奈美のローブは、前の方でがっちり結ばれている。
このままでは、真奈美は宙づりになってしまう。
そうなると、ケガの危険性さえある。
ただでさえ身体の弱い真奈美、それだけは避けなければならない。
俺は心を鬼にした。
「いやぁぁぁぁぁ……………っ!」
真奈美のローブの前の紐をほどき、前を露にする。
俺の目に飛び込んでくる、真奈美の全て。
クレーンエレベーターにローブを持っていかれた真奈美は、悲鳴をあげ両手で身体を隠し、うずくまってしまう。
「ぐすっ……は、はずかしい………ひっく………」
白い裸身を桃色に染めて、うずくまったまま、真奈美は泣きじゃくっていた。
「……………」
顔を真っ赤にして俯いたまま、女子更衣室から出てくる真奈美。
あれから近くの看護婦さんを呼び止めて、代えのローブを持って来てもらって、
それからは何事もなく診察は終わった。
あくまで、形の上だけは。
しかし、俺の目の前に裸を晒してしまった真奈美は、今なお恥ずかしくてたまらないのだろう。
「真奈美………」
俺が呼びかけるも、真奈美は恥ずかしげに俯くのみ。
とても遊びに行ける雰囲気ではない、そう察して俺はここで別れようとしたが、
やはり、きちんと真奈美を送るのが、男として当然のことだと思い、
俺達は、無言のまま帰宅の途についた。
今回は他の子のように、裸を見たなどとからかったりするのはやめておいた。
そんなことをしなくても、十分以上に真奈美は恥じらっているし、
なにより、後のことも考えて、と。
「じゃあな、くれぐれも身体に気をつけろよ、真奈美。」
別れ際の俺の言葉にお辞儀して返してくれる真奈美。
相変わらず恥ずかしくてたまらないのであろう。
でも、俺はそれはそれでも多分大丈夫と思う。
なぜなら、ふと振り返った俺の目に、未だに映っている真奈美の姿があったから。
萌え萌え美少女SS
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