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ぱんだ屋敷裏部屋 〜ぱんだとうさぎの呟き〜
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暑かったり寒かったり。
妙なお天気が続いてますね。こんにちは、冬間美笛です。
本当は暑中お見舞い企画だったんですけれども見事に間に合わず…(あんた…)
じゃあじゃあ残暑お見舞い、って思ったんですけれどもこれまた間に合わず…(…)
…。
……。
夏の元気なご挨拶ですv(なにそれ…)
何時も色々とありがとうデス。
サイトも無事一周年を迎えまして。気持ちを新たに頑張らねばって感じです。
ここまでやってこれたのは、本当に皆様のおかげです。
ありがとうでした。
これからもどうぞよろしくお願いいたしますねっ。
と、言う訳で。
何時もありがとうデスの気持ちを込めて。
こんなのしか送れませんが、宜しかったらお納め下さいデス。
美笛の大好きな貴方へ。
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柔らかな風が吹いている。
静かに…。
優しく…。
遠くから微かに聞こえる風鈴に耳を傾けながら。
僕のひざで眠る愛しい人を見つめた。
「あ…」
汗で額に纏わりつく金糸が煩わしそうでそっと掻き上げる。
「少し、涼しくなって来ましたね」
優しさに、包まれたなら 〜オアシス〜
砂漠を抜けてすぐのオアシスの街。
ここに滞在してもう3日になる。
砂漠の熱に体力を削がれた三蔵…。
顔色も青白く、すっかり食も細くなってしまった。
ほおっておける筈がない。
「ここで数日休みませんか?」
「必要ない」
「でも…」
「食料と水、あとは薬の補充を済ませて。明日にはここを発つ」
「…」
予想通りの反応…。
頷く気は、毛頭無かった。
だから。
「ジープの調子が悪いんですよ」
「あ?」
「最近強行軍でしたから。ねぇ、ジープ」
僕の呼びかけに、さっきまで元気に飛び回っていたジープは
「きゅ…」
と弱弱しく鳴いて。
すぐ様部屋の隅に置かれたソファに丸まって見せた。
ジープがいなくちゃ進めませんよ、三蔵?
「…」
「と、言う訳で当分はここに留まりますから。栄養とって、体、しっかり休めてくださいね」
「…おい」
「なんです?」
「ジープの話だろうが…」
「ええ。そうですよ(笑顔)」
「…」
三蔵は物凄く嫌な顔をしたけれど。
それ以上何も言わずにため息をついた。
「とりあえず夕飯にしましょうか」
「…」
意地っ張りで。負けず嫌いで。
なんて可愛い人。
「こうやって日除け位、何時だってなるんですけどもね…」
僕の、たった一人の人…。
「ね…三蔵」
愛しい愛しい人に。
優しく。
優しく。
口付けた ――――――
「おっと。お邪魔?」
「あはは。何言ってるんですか、悟浄。どうぞ」
顔を出したのは悟浄。
手に大きな荷物を抱えて。
「お早いお帰りですね。悟浄。どうしたんですか?」
「いや…まぁ、色々あって、さ」
悟浄。
ここ最近体調を崩していた三蔵を。
口には出さないけれど酷く心配していたことを知っている。
僕の少し意地悪な問いに、悟浄は顔を顰めて紙袋を差し出した。
「なんですか?」
「んー誰かさん食欲落ちてるみたいだからさ」
「白桃ですか。美味しそうですね」
「果物だったら食うかなー、思って」
袋一杯のよく熟れた白桃。
「優しいですね。悟浄」
「違っ///じゃなくて、こいつがこーだと気持ちわりぃだけ!それだけ!」
「はいはい。分かってますよ」
「八戒っ///」
「八戒っ」
悟浄の声にかぶさるように聞こえてきたもう一つの元気な声。
「悟空、静かにしてくださいね。三蔵、目を覚ましちゃいますから」
「あ。ごめん」
何時もだったら真っ先に食べ物に目が行く悟空なのに大人しく僕の隣に座り込み。
「三蔵…大丈夫かなぁ…」
じっと大切な人を見つめてる。
愛されてますね、三蔵。
ほら。
こんなにも皆、
貴方を、愛してる…
「八戒。団扇貸して」
「はい?」
「俺扇ぐ」
「はい。それじゃあお願いしますね」
柔らかな風が吹いている。
静かに。
優しく。
太陽が地に沈み。
月が静かに夜を照らす。
明日は、いつもの貴方に会えますか?
意地っ張りで負けず嫌いで。
「愛してますよ、三蔵」
「あ、ずるいっ八戒っ」
「結局はお前が一番良い思いしてるよな。膝枕とかさ…」
「あはは。そうですか?」
「「そうだよ!」」
「あはは」
可愛い可愛い僕の貴方に。
愛しい愛しい僕の貴方に。
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さて。9月ですね。
夏ももうすぐ終わり。
秋に向けて。美笛、目一杯走りますね。
ではでは。またお会いできる日を楽しみにしてますです。
ありがとうでしたっ。
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冬間美笛
2001/09 発行
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