お前が好き。
「義丸さーん!」
小さな体で一生懸命走ってくるお前が好き。
「」
嬉しげに俺に駆け寄ってくれるお前が好き。
「どうしたんだ、そんな慌てて」
息が切れるくらい急いで来てくれたお前が好き。
「何言ってるんですか?今日海から帰ってくるって聞いたから急いできたんです」
膨れたように、けど嬉しさを隠せてないお前が好き。
「家の仕事ほっぽって来たわけじゃないだろうな」
俺に会う為だけに全部投げ出してしまうお前が好き。
「ちゃんと片付けてきましたよぉ!」
腕を絡めて子犬のように甘えてくるお前が好き。
「こら、まだ仕事あるんだから…」
ぎゅっと拗ねたように腕に力を込めるお前が好き。
「せっかく久しぶりに会えたのに…」
悲しそうに目を伏せるお前が好き。
「んな顔しなくても、夜には終わるよ」
たったそれだけで目を輝かせるお前が好き。
「じゃあ、夜には会える!?」
こんなに俺を好きでいてくれるお前が好き。
「けど夜だからな。お前の家まで行くから、それまで待っとけよ」
こんなとき、かわいい我侭ばかり言うお前が好き。
「待ちきれないかも。やっぱり一緒に居たい!仕事手伝うから!」
俺と一緒に居たいといってくれるお前が好き。
「仕方ないな…じゃ、俺たちの晩飯でも作っといてくれ、新鮮な魚でな?」
笑いかけると、その何倍も輝かしい笑顔で笑ってくれるお前が好き。
「うん!」
朝焼けに煌く海のようなお前が好き。
そんなお前と、俺もずっといっしょに居たいと思う。
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