しりとりをしよう〜ジロー編〜

「おい、ジロー起きろって」
「ん〜?・・・あれ、宍戸〜。おはよ〜」
「おはようじゃねーよ。ずっと部室にいたのか?もう全員帰ったと思ってたぜ」
「ん〜、寝てたかも」
「かもって事実寝てたじゃねーか・・・」
「で、宍戸は何でいるの?みんな帰ったんだよね?」
「あぁ、俺は長太郎の練習に付き合って・・・」
「あ〜、鳳と。・・・あれ?鳳は?」
「長太郎なら、アドバイスとは名ばかりの説教を受けてるぜ、跡部に」
「跡部もまだいたんだ〜。置いて帰られたのかと思った」
「跡部待ってたのか?なら悪かったな。跡部を練習に付き合わせて」
「ううん。それはいいけど〜。あ、宍戸。しりとりしよ?着替えながらでいいから」
「は?しりとり?」
「うん、そう。テーマは『好きなもの』ね♪じゃあ俺から〜。ひつじ!」
「まだやるって言ってねーだろ」
「ひつじ!!」
「・・・分かったよ。じ、じ・・・ジロー」
「え〜なになに。宍戸俺のこと好きなの?じゃあ付き合う〜?」
「ばっ、そんな意味じゃねーって」
「え〜違うの〜?」
「当たり前だろ。頼むから冗談でも言うなよ、そんなこと。跡部が聞いたら、俺間違いなく殺されるから」
「は〜い。えっと、次って『ろ』?『う』?『お』?」
「『ろ』でいいんじゃねーの?」
「じゃあ〜、ロッテコアラのマーチ」
「それってありかよ・・・。ロッテは会社名で、商品名はコアラのマーチなんじゃねーの?」
「違〜う。あれは『ロッテコアラのマーチ』!宍戸は『ち』だよ」
「チーズサンド」
「ど・・・ドーナツ」
「月」
「宍戸、月好きなの?宍戸って結構ロマンチストなんだね〜」
「・・・そんなんじゃねーよ」
「あ〜照れてる〜」
「・・・いいから次言えって」
「きのこの山。そ〜いえば、日吉ってきのこに似てるよね〜」
「本人の前では言うなよ、気にしてるから。ま・・・まめ柴」
「バニラ♪」
「ラブラドールレトリバー」
「バナナオーレ」
「れ?・・・・・・練習?」
「宍戸って真面目だね〜。練習が好きなんて」
「お前が不真面目過ぎるんだ。たまには部活中一度も寝ずに練習しろよ」
「う〜ん、気が向いたらね」
「ったく、跡部が甘やかすから」
「ん?何か言った?」
「別に。で、次は?」
「練習、だから・・・う、ウエハースチョコ」
「お前さぁ、オヤツばっかじゃねーか?まぁいいけど。子犬」
「宍戸こそさっきから犬が多いよ?う〜んと、ぬーぼー」
「何だよ、それ」
「知らないの?フワフワしたチョコのお菓子。美味し〜んだよ」
「ふーん。ぼ・・・帽子」
「じゃあ、ししゃも」
「・・・長太郎かよ」
「あ〜、そ〜いえば鳳の好物だったね。さすが宍戸、鳳に関しては反応早いね〜」
「うるせー。次いくぞ!桃」
「も、も、も?あ、もち〜。きな粉まぶしたのが大好き〜」
「あっそ。ち?チーズサンドは言ったしな・・・」
「ね〜ね〜、宍戸〜」
「あ?」
「テーマが何か覚えてる?」
「当たり前だろ。そのテーマでずっと考えてるんだからよ」
「テーマは『好きなもの』だよ?」
「だから分かってるって言ってるだろ」
「で、次は『ち』で始まる単語だよ?」
「ジロー?お前何が言いたいんだよ、さっきから」
「え〜まだ分かんない?」
「だから・・・」

「宍戸さーん!!」
「長太郎!?何だよお前、いきなり入って来んじゃねーよ。ビビるだろーが」
「す、すいません。でも、跡部先輩がヒドイんですー!!」
「ったく、泣くなって。激ダサだろーが・・・」
「運動会!次は『い』だよ、宍戸」
「・・・は?」
「だから、しりとりの続き」
「っておい、俺まだ何も言ってねーぞ」
「言ったよ〜。『長太郎』って」
「なっ、それは違うだろ!!」
「違わないよ〜?だって『ち』から始まる好きなものだし〜」
「さっきのは名前呼んだだけだ」
「じゃあ『長太郎』以上に好きなもの言えたらそれでもいいよ」
「えー!!宍戸さん、俺以外に好きな人がいるんですか?」
「うるせー、お前は黙ってろ」
「いいえ。黙ってられません。誰なんですか?俺よりもそいつの方が好きなんですか?」
「だぁっ!!うるせー長太郎」
「あ、待ってくださいよ。宍戸さん!どこ行くんですか?宍戸さんってば」
「うるせー、ついてくんな」
「宍戸さーん・・・」
「あ〜あ。2人とも行っちゃった・・・」

「おい、鳳、まだ話は終わってねーぞ・・・ってジロー。待ってたのか?」
「あ〜跡部〜。お疲れ〜。鳳なら宍戸を追っかけてどっか行ったよ?」
「・・・ならいい。悪かったな、待たせて。すぐに着替えるからちょっと待ってろ」
「うん。でも退屈じゃなかったよ〜?宍戸としりとりしてたC〜」
「しりとり?よく宍戸がそれに付き合ったな」
「結構楽しかった。今度は跡部もやろ〜ね」
「・・・今夜でもいいぜ?」
「え〜まじまじ?やった〜うれC〜」
「ばーか。大袈裟なんだよ、お前は。ほら、帰るぞ」
「うん。あ、跡部〜。帰りにアイス食べて帰ろ?」
「まったく、しょーがねーな。ハーゲンダッツでいいのか?」
「うん。やった〜。跡部大好き〜」
「分かり切ったこと言ってんじゃねーよ」


<おまけ?>

「宍戸さーん」
「ついてくんなっつってんだろ!!」
「だって、宍戸さんが他に好きな人がいるって言うから」
「言ってねーだろ、んなこと」
「ジロー先輩が言ってたじゃないですか」
「長太郎。お前は、俺の言うこととジローの言うこと、どっちを信じるんだ?」
「もちろん宍戸さんですっ!!」
「・・・なら、1回しか言わねーからしっかり聴けよ」
「え・・・?」
「お前以外にそーゆー意味で好きなヤツなんていねーよ。ちょっとは自信持ってろ、バカ」
「し、宍戸さんっ!!」
「うわっ、バカ。くっつくんじゃねー」
「だって嬉しくて」
「うるせー。とっとと着替えてこねーと、置いて帰るからな」
「えっ、そんな・・・」
「問答無用。10秒以内な。じゅう、きゅう、はーち・・・」
「えぇっ、ちょ、ムリですって」
「ごー、よん」
「わ、分かりました。速攻で着替えてきますから、待っててくださいねっ!!絶対何処にも行かないで下さいよ?絶対ですからね!」
「全力疾走しながらもうるせーやつ・・・。ったく、何処にも行くかよ。お前の傍以外に行くとこなんかねーっての。・・・ま、こんなこと言ったらつけあがるから絶対に言わねーけど」

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あとがき

 やった!ついに書きました♪初・氷帝SSです。
 書きたかった跡サマは微妙にしか出てませんが(苦笑)
 そして書きやすいキャラであるはずのチョタも微妙にしか・・・。
 台詞を言わせやすい忍足に至ってはまったく出番無しです。何故だろう・・・。
 書いてみると、意外とジロちゃんが動かしやすかったですね。  瑞樹はジロちゃんが出来ない人だと思ってたのですが・・・人間チャレンジが大切ってことですね(笑)

 では、執筆秘話なんぞを(大したことじゃないですが)。
 このSS、ネタはすぐに出来たんですが、苦労したのがしりとり(泣)
 田舎で一人、一生懸命しりとりを考えましたよ・・・。なるべく宍戸さんとジロのイメージを大切に、なおかつ『ち』に向かって。
 ホントはジロに『跡部』と言わせたかったのですが、『あ』で終わる単語って滅多にないんです(悔)
 それだけが心残り・・・。
 でもまぁ初っ端にしてはそれなりの物が書けたんじゃないかなぁ、なんて思ったりしてますが(例えそれが激しい勘違いだったとしても・笑)
 次こそは跡部!誰が何と言おうと跡部をメインに書きたいっ!!
 ってことで次作もお楽しみに♪(誰も瑞樹の駄文なんか楽しみにしてないと思うが・苦笑)。

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