スィーニーの中央研究所"セントラル"の地下階層フロアの一角、そこは大病院の待ち受けロビーのように広々としていた、。 それはそれで子供らしく、タクティカルPDAでゲームに興じる金髪のメイア。傍らで腰に手をあて仁王立ちの黒髪が雛。"いいんちょ"と呼ばれることもあるとおり、雛はまるで引率する担任教師か学級委員かといった風だ。ふたりはおなじMF"サウス・パワー"に所属している。「コンバット・リポートまだでしょっ?」雛のそれに対抗するように指を突きつけ「いま手が離せないんだよなぁっ!」と返すメイア。一呼吸の後、雛の嘆息ひとつを合図に"鍔迫り合う剣"のごとき指を収め、お互い手元の画面に向き直る。 |
任務後すぐにセントラルへと赴いたこともあって、ここへ来る直前の航空攻撃任務の"報酬"試算に雛は真剣だ。プライオリティ(優先任務)の完遂、差し引くネガティブコスト・・今回の数字は悪くない。コンパニオンデバイスモニターに並ぶ数字をみる雛の目は僅かに恍惚をすらみせ・・ニヤリ。雛も好きでMFに勤めてる以上、ミッションをこなして報酬をもらうに躊躇はないが、MFの"お仲間"たちのように、露骨に"オカネ大好き"を憚(はばか)らない風にはなれない。密かにほくそえむその表情をいつも覗き見ることになる唯一がメイアだった。あっけからんなメイアをしても、「ミテハイケナイモノヲミテシマッタ」ようで反射警戒する小動物のようにたじろいでしまう・・それでも、なににつけてもあまり頓着しない性質(たち)だ。それは雛も似ていて相性のよさも感じる。よくいえば女性らしい適応力だが・・ふたりとも、少々"気にしなさすぎ"ともいえるが・・。 |
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