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「・・三蔵・・」

口唇に軽く触れるキスを繰り返しながら、何度も繰り返し紡がれる。

「・はっ・・はぁ・・はぁ・・・」

うっすらと紅い口唇を開けて乱れた息を吐き出す。

「・・んっ、」

啄ばむような接吻を交わしながら、薄く開いた口唇を割って舌が差し入れられ、 三蔵自らも悟浄のソレに絡め合わせる。

「ん・・ふ・・」

口唇が離れる際に漏れる甘い吐息。

粘着質な糸が二人の口唇を繋いでいる。

「・ご・・じょ・・」

接吻を強請るように指先に力が込められ、濡れた瞳が悟浄を見つめる。

苦笑した口唇が、チュ・・と軽くキスをすると、その温もりは直ぐに離れていく。

物足りないとでも告げるかのように、恨めしそうな視線を投げる三蔵の前髪を、 額から撫でるように払いのけて微笑むと、悟浄はそのまま身体を起こした。

突然、離れていく温もりに、三蔵が不思議そうな顔をする。

「三蔵がキスしてよ?」

真紅の瞳が覗き込むと、三蔵は、力の入らない身体で両肘を突いて半身を起き上がらせる。

それを助けるように、悟浄は三蔵の腰に腕を回すと、そのまま引き寄せるように胸に抱き締める。

鼻腔を擽る憶えのある匂い。

そっと指先が金糸の髪を優しく撫でる。

「三蔵・・」

優しい音色が奏でる言葉に、酔い痴れながら、悟浄の胸に額を押し付けるように当てた。

腰に回されていた手が、背中を這い上がって黒のアンダーを脱がせる。

乱れた金色の髪をそっと梳くと、額に軽く口づけて、

「キスして・・三蔵」

見上げてくる視線を受け止めて、鼻先が触れる程近くで甘えたように囁く。

口唇を近づけようとして、一瞬、躊躇いがちに動きが止まり、そして、また、ゆっくりと口唇を寄せていく。

軽く触れるだけの接吻をして、紫色と紅色が見つめ合う。

そして、再び口唇を重ね、深い口付けを交わす。

互いの熱が感じられるように、舌を絡め合わせた長い永い接吻。

「・ん・ふ・・」

どちらのものとも知れない唾液が、口唇の端から溢れ、顎を伝って流れ落ちていく。

「・・ぁ・・ふ・・」

肩を上下させて呼吸をしている三蔵を見つめながら、滑らせるように金糸の髪を掻き上げて微笑む。

「今日はいやに積極的じゃねぇ?」

悟浄が紫暗の瞳を覗き込んでクスリと笑う。

「・・る・せぇ・・」

潤んだ深紫の瞳が睨みつける。

「そんな瞳で睨んでも、誘ってるようにしか見えねぇよ」

笑って言う口唇に、

「・うる・・せ・・」

噛み付くように口付けた。

「てめ・・も・・脱げ・・・」

荒い呼吸を繰り返しながら告げて、力の入らない手で、悟浄のシャツを引っ掴んで取り去る。

いつもには見られない積極的な行動が嬉しくて、悟浄は三蔵の好きにさせていた。

三蔵の腰を掴んで膝立ちにさせると、臍の辺りを舌先で突付くように愛撫すると、

「ぁっ、」

ビクッ――と腰が跳ね、身体を支えるように悟浄の頭を抱え込むように抱き縋る。

「ふっ・・ぅ・・」

まだ、抑えの残る声が漏らされて、悟浄は苦笑しながら腰の辺りをまさぐるように手を這い回せる。

「・んっ・・ぁっ、」

腰のラインを辿ると、ピクンとその細腰を揺らす。

刺激に反応して力の入った指先が、クシャリと頭を押さえ込むように紅い髪を絡めて握り締める。

「こっちの方は、ど?」

腰の辺りを蠢いていた手が、スルリと三蔵の中心部を撫でる。

「ぁあっ・・」

既に熱を持ち硬くなっていた三蔵自身が、漸く与えられた刺激にドクンと脈を打つ。

「触って欲しかったんだ?」

甘い声を上げて、悟浄の頭を押さえている三蔵の羞恥を煽るような台詞を投げると、

「ちがっ、」

フルフルと弱々しく頭を振る。

「ココこんなにしといて?」

布の上から撫でるような柔らかい刺激を与える。

「んっ・・やっ・ぁ、」

三蔵の口から濡れた声が漏れ、彼自身が、その存在を強固なものへと変える。

「触られんのイヤなら止めてもいいけど?」

やわやわと刺激を与えながら、三蔵を見上げると、

「やっ・・め・・・」

頬を朱に染め、きつく瞳を閉じて子供がイヤイヤとするように首を振る。

「どっちか分かんねぇよ」

悟浄が苦笑すると、うっすらと涙の滲んだ瞳で三蔵が見つめる。

「・ご・・じょ・・」

懇願にも似た視線を向ける。

「どうして欲しいのか言ってみ?」

上目遣いに見上げて、促すように言うが、返ってくるのは予想通りの反応。

口を固く閉ざしたままで、頭を振る。

「言わなきゃ分かんねぇだろ?」

優しく宥めるように言って、また、刺激を与えてやる。

「んぁっ、ぁっ、」

切なげな声が漏れて、その刺激に耐えるように紫暗の瞳をギュッ――と瞑る。

布越しに触れただけでも、そこが張り詰めて窮屈そうにしているのが感じられる。

直接的な刺激を与えてもらえず、しかし、熱を煽られてどうしようもないといった状態で、 縋るような視線を向けてくる。

「ほら、さんぞ・・言ってみ?俺しか聞いてねぇから」

優しい口調で告げて、見上げていた視線を同じ高さまで動かす。

そして、口唇を塞いだ。

「んっ・・ふ・・・」

早急に口腔内へ舌を差し入れて中を蹂躙すると、すぐに口唇を解放してやる。

その間も、三蔵自身への愛撫を続けながら・・・。

「・・ぁっ・・ごじょっ・・やくっ・・・出しっ、」

震える指先で悟浄の肩を掴んで、荒い呼吸を繰り返しながら何とか言葉を紡ぐ。

「了解♪」

三蔵からの言葉を聞けて、口元を二ッ――と綻ばせるとパンツのジッパーに手をかけて脱がせていく。

身体に力が入らないせいか、三蔵はその間ずっと悟浄に縋り付いていた。

沼に嵌ったせいで濡れていた衣服は、普段より脱がせにくかったが、 三蔵がおとなしくしていた為に、それは容易く事足りた。

膝辺りまで脱がせてから、不意に三蔵の腰を掴んで反転させると、悟浄は自分の膝の上に座らせる。

「な・に・・ごじょ・・?」

予測していなかった事態に、三蔵が後方へと不安げな視線を向ける。

「ん?こっちのが脱ぎやすいだろ?」

そう言うと、項に口唇を寄せて、チュ・・と音を立ててキスをする。

「んっ、」

擽ったそうに顔を背ける仕草が可愛くて、悟浄は、もう一度そこへ接吻を落とす。

「後は自分で脱いでみ?」

耳元で囁きかけて、三蔵の手をパンツまで持っていく。

悟浄の手に促されるようにして、両膝を己の方へと引き寄せ、 たどたどしさの残る手で何とか片方の脚から脱ぎ去る。

もう片方へと手を伸ばそうとした時に、不意に悟浄が三蔵の顎を掴んで上向かせると口唇を塞いでしまう。

「んんっ、ん、」

角度を変えて何度も口付けながら、残りの脚からパンツを引き抜いた。

激しい接吻に身体の力を奪われ、三蔵は、悟浄の胸にその身を預けるように凭れている。

「・・はっ・・・」

接吻から解放された頃には、三蔵の意識は半分以上飛んでおり、 紫暗の瞳はぼんやりとして焦点は定まっていない。

「すっげぇ濡れてる」

吐息が触れる程近くで囁いて、三蔵のモノにそっと撫でるように手を添える。

「ぁあっ、」

たったそれだけの刺激に肢体が過敏な反応を示し、三蔵は甘い声を上げて喉を仰け反らせる。

直接的な刺激を与えられて、三蔵自身はビクビクと悦びに震え蜜を零している。

「聞こえんだろ、三蔵にも・・・」

わざと三蔵にも聞こえるように音を立てて上下に扱く。

クチュ・・クチュ・・クチュ・・・

「ほら、すげ、厭らしい音」

卑猥な言葉を囁いて三蔵の羞恥を煽る。

「ぁっ・・やっ・・・ぁあっ・んっ、」

羞恥の為なのか感じているからなのか、頭を振って悟浄の首に縋るように腕を廻す。

内股はビクビクと震え、三蔵から溢れ出す淫液に悟浄の手が濡らされていく。

「感じる?」

そっと囁いて、胸の飾りに指を滑らせて触れる。

「んぁっ、ぁっ、」

嬌声を上げて、悟浄の髪を強く握り締める。

少しずつ上下に動かす手を速めてやると、無意識に刺激を求めてその動きに合わせるように腰が揺れる。

「ぁあっ、・・ぁっ・もっ、」

秀麗な眉を寄せ、切なげに漏らされる声が頂点に昇りつめていることを告げる。

「ほら・・イきな」

射精を促すように少し強く扱いてやると、

「ぁあっ―――!!」

ビクンッ――と背中を仰け反らせると、一際甘い嬌声を上げて悟浄の手の中で絶頂へと達した。

ぐったりと悟浄に身体を預けて荒い呼吸を繰り返している三蔵の髪を悟浄が優しく撫でる。

「今度は俺のも気持ち悦くしてくんない?」

悟浄の声に反応を示して、紫暗の瞳が薄く開かれる。

その言葉の意味を理解しているのかいないのか、蕩けるような恍惚とした表情をして紅い瞳を見つめている。

「さんぞ、こっち向ける?」

問いかけると、僅かにコクリと首を縦に振る。

震える身体で、何とか身体の向きを変えて悟浄と向かい合わせの体勢。

へたり込んで肩で呼吸をしている三蔵の頬に手を滑らせて、上向かせると軽く口唇を重ねる。

「・・ん・・」

離れていく口唇を紫暗の瞳が追いかける。

「三蔵があんまイイ顔すっから、俺のもこんなになっちまってんの」

無防備な三蔵の手を取って、自身へと導いて触れさせる。

その刺激にもドクリと脈打ち、雄の象徴がその硬度を増す。

「三蔵の口でイかせてよ」

紫暗の瞳を見つめて言うと、三蔵の指先がピクリと反応を示す。

「・・・・よ・」

掠れた声が何かを呟いたが、小さすぎて聞き取れずに訊き返す。

「何?」

「脱げ・・よ・・」

途切れがちになりながらも言葉を紡ぐ。

悟浄の顔が和らいで、口元に笑みが浮かべられる。




何度か手で刺激を与えた後、ゆっくりと悟浄のモノを口腔内へと含む。

「・・んっ・・く、」

存在を主張するかのように大きさを増す雄の象徴を、懸命になって銜えて口唇で挟んで扱く。

先端からは噎せ返るような雄の匂いを滲ませ、唾液と混ざり合って卑猥な音を奏でる。

チュク・・ジュプ・・・

「んっ・・そこ・・すっげ・・イイ・・・」

悟浄の股間に顔を埋めている三蔵の金糸の髪を撫でながら、熱を帯びた声が吐き出される。

口腔内に悟浄を含んだまま、舌を使って裏筋を掬うように舐め上げる。

口内に含みきれなかった淫液が口の端から伝い落ち、 それを拭うことなく奉仕を続けている姿はあまりにも淫らに見える。

その淫靡な光景は、悟浄を視覚からも興奮させるには十分だった。

三蔵の動きを促すように、後頭部を押さえて上下に動かす。

肉棒を銜えながら身を屈めている三蔵の後孔に、先程三蔵が放った淫液と己の唾液で濡らした指を差し入れる。

「んくっ、」

突然の異物の侵入に、ビク・・と三蔵の腰が跳ねる。

「力、入れんなよ」

宥めるように言って、蕾の入り口で、円を描くようにゆるりと指を動かす。

浅い所で抽送を繰り返して、まだ指一本でも狭い入り口を広げていく。

ゆっくりと出し入れを続けて次第に奥へと差し入れていった。

「んっ・・ん、」

指が出し入れされる度に跳ねる肢体で、 フルフルと弱く頭を振る動きで口内に含まれている悟浄に刺激を与える。

「・・んっ・・すげ・・っ、」

熱い吐息混じりに呟いて、三蔵の頭を押さえつける。

「んんっ・・んっ、」

突然、喉奥まで銜え込まされて、その大きさに噎せながらも必死になって口を動かす。

その紫暗の瞳にはうっすらと涙が滲んでいた。

蕩け始めた蕾への抽送もスムーズなものへと変わり、 今では、指一本は難なく受け入れている。

一度引き抜いて、もう一本増やして差し入れる。

「・・んっ・・」

二本に増やされて、三蔵の眉根が僅かに寄せられるが、 次第にすんなりと出し入れされるようになる。

「こっちもイイ具合じゃねぇ?」

蕾への抽送を繰り返し、解れてきたそこに、また指を増やして入れる。

クチュ・・クチュ・・・

淫猥な音が響いて二人の熱を煽る。

「ん・・ふ・・」

腰を揺らめかせながら、含みきれない程に怒張した悟浄を追い上げる。

「三蔵・・も・・イクッ、」

グッ――と三蔵の頭を押さえつけて、

「ちゃんと・・全部飲んでくれよ?」

吐息交じりの声で告げると、三蔵の口内に熱い迸りを吐き出した。

ドクッ――――!!

「んぐっ・・くっ・・ん、」

悟浄に頭を押さえつけられたまま、欲望を喉に流し込むが、飲み込みきれずに口唇から流れ落ちていく。

「・・げほっ・・げほっ・・」

悟浄自身が口内から引き抜かれて、三蔵は背中を丸めて咳き込む。

「おい・・大丈夫か?」

背中を擦りながら、心配そうな声で問いかける。

「てめ・・で、しといて・・よく・・言え・・な・」

乱れた呼吸で、悟浄を見上げる紫暗の瞳。

「悪ぃ・・三蔵があんまし色っぽいからさ」

背中を優しく撫でながら、すまなそうな顔をする悟浄の顔に手が伸ばされる。

膝立ちになって、包み込むように頬に触れて至近距離にまで自分の顔を近づける。

「・謝って・・じゃ・ねぇ・・」

途切れ途切れになる言葉を紡ぐ。

「んな柄じゃ・・ね・だろ・・・」

一旦、呼吸を落ち着けるように息を吐いて、

「・・れに・・てめぇ・だから・・して・・やったんだ・・」

そう付け足して、悟浄の口唇に己のソレを重ねて、貪るような接吻をする。

「・・はぁぁ・・・」

深く息を吐き出して、

「・・やく・・来い・よ・・」

濡れた瞳で誘うように囁く。




「・・んっ・・ふ・・」

深い接吻を交わした後、粘着質な糸が二人の口唇を繋ぐ。

「今日は三蔵が動けよ・・欲しいんだろ?ココ、ヒクついてる」

悟浄の肩に手を置いて、その腰に跨るように膝立ちになっている三蔵の蕾に触れる。

指を少し差し入れただけで、飲み込もうとする痴態に口元を綻ばせて三蔵の顔を見上げた。

うっすらと開いた口唇の端から唾液が流れ落ち、妖艶な雰囲気を醸し出している。

肩を上下に揺らして呼吸を繰り返しながら紅い瞳を見つめ返す濡れた紫色。

真紅色と見つめ合い、意を決したようにコク・・と唾を飲み込んで、ゆっくりと腰を落としていく。

悟浄は三蔵の腰に手を回して双丘へと滑らせ、

「ちゃんと広げとかねぇとな」

そこを押し広げる。

先程放ったばかりだというのに、悟浄の雄はその形を強固なものへと変え、昂ぶりを見せている。

蕾に触れた先端に、三蔵の身体が一瞬強張りを見せる。

「力抜けって・・・」

宥めるように言って、三蔵の首筋に口付ける。

「ぁあっ・・くっ、」

苦しそうに眉根を寄せながらも、三蔵は、その腰を落とし、悟浄のモノを飲み込んでいく。

身体を支えるように悟浄の肩に置いた手に力が込められて爪が食い込む。

「・・あっ・はっ・・ぁあっ・・ん、」

縋るように悟浄の肩を掴み、中をえぐる凶器を内部へと招き入れていく。

指で慣らしたとはいえ、指とは違う大きさのモノを入れるのには辛いものがある。

「・・さんぞ・・」

三蔵の頬を包み込むように触れた刺激に、瞬時にギュッ――と瞳を閉じる。

「ゆっくりでいいから・・無理すんなよ・・」

優しい口調で言って、口唇を寄せた。

お互いに求めるように舌を絡め合わせて吸い上げる。

「・・ふ・・・んっ・ぁっ、」

次第に強張りを見せていた三蔵の身体から力が抜けて、キツイくらいに締め付けていた内壁も蕩けていく。

「・・はぁぁ・・・」

何とか悟浄を奥まで挿れ、悟浄の身体に縋りつくように腕を回して深い息を吐き出す。

悟浄は、三蔵の額や目尻、頬、口唇に軽いキスを続ける。

「・・動けるか?」

三蔵の落ち着いた頃を見計らって問いかけると、三蔵が微かにコクリと頷く。

内壁が刺激を求めてざわつき始め、悟浄を包み込むようにして蠢く。

「・・んっ・・はっ・ぁっ、」

少しずつ上下に腰を動かしていく。

「・ご・じょう・・ん・・あ、」

腰を揺らしながら、吐息交じりの甘い声で悟浄の名を紡ぐ。

悟浄の先端がイイ所に擦れるのか、時折、三蔵の身体がビクリと震えて悟浄の肌に爪を立てた。

「・・ココ・・気持ちいいんだ?」

悟浄が言って、腰を動かして内壁を擦ると、

「ぁあっ、あっ、」

嬌声を上げて、頭を仰け反らせる。

「・ごじょ・・ぉっ・・」

甘い啼き声を上げて、腰の律動を繰り返す。

ゾクリと背筋に甘い痺れが脳天へと駆け抜けていき、三蔵は上気した肌を揺らした。

「ぁん・・ぁっ、」

三蔵の声が洞窟内に共鳴して響く。

「何か、風呂場でしてるみてぇだな・・すっげ色っぽい声」

既に理性の飛んでいる三蔵は、悟浄の言葉も聞こえていないといった様子で、 ひっきりなしに喘ぎ声を上げて腰を動かし、 三蔵自身も腹に付きそうなほどの角度を持ち、刺激を求めて悟浄の腹部に擦りつけている。

「こっちは俺が気持ちよくしてやるからさ」

悟浄は、三蔵を手のひらで包むように触れると、やわやわと上下に動かして扱く。

新たに与えられた刺激にビクビクと震え甘い蜜を零す。

グチュ・・グチュ・・・

淫液の擦れる音が吐息に混じって卑猥に響く。

「ぁあっ・・あっ・・んぁっ、ぁっ、」

「んなに感じちゃう?」

手で熱を煽るように刺激を与えながら、三蔵に問いかけると、ソレに反応を示すかのように頭を振る。

弱々しいその動きは、肯定なのか否定なのかも判断つきかねるが、 甘美な響きを奏でている吐息交じりの声が肯定なのだと告げている。

「・・ぁあっ・・ゴジョッ・・もっ、」

悩ましげに眉根を寄せて、濡れた瞳が悟浄を見つめる。

「ん・・俺も・・っ限界・・」

熱い吐息と共に吐き出して、三蔵の口唇を塞いだ。

すぐに、その接吻は温もりを離れ、お互いに抱き合う腕に力が込められる。

「さんぞ・・中・・すげ・・熱い・・・」

三蔵を絶頂へと追いやるかのように、腰を動かして激しく攻め立てる。

「ぁあっ・・あっ、ぁあっ、」

甘い喘ぎ声を上げて、背中を仰け反らせると、内壁ではちきれんばかりに怒張した悟浄を締め付けて絶頂を迎えた。

「・・くっ、」

内壁で締め付けられた刺激に、悟浄も三蔵の中に熱い迸りを吐き出して頂点に達した。




悟浄の腕の中で、肩口に額を押し付けるようにして置いて、ぐったりとして身体を預け、 乱れた呼吸を繰り返す肩が上下している。

「・・三蔵・・?」

金糸の髪を優しく撫でながら、その名を呼ぶと、

「・・あ?」

顔を俯かせたまま、三蔵がぶっきらぼうな応答をする。

先程までの可愛らしいまでの乱れようとのギャップに、思わず悟浄が苦笑を漏らすと、

「何・・笑って・・だ?」

荒い呼吸の中、途切れがちに言葉を紡ぐ。

「なぁ〜んもねぇよ」

軽く笑って、額に掠めるように軽く口付ける。

達して間もない身体は、それだけの刺激にも過敏に反応を示す。

「・・んっ・」

紫暗の瞳を強く瞑って、口唇を固く閉じることで、漏れそうになった言葉を何とか押さえ込んだ。

指先に力が入って、ギュッ――と悟浄に縋り付く仕草が可愛くて、悟浄は両手で三蔵の身体を抱き締める。

その振動で悟浄を咥えこんだままの内壁が擦られ、思いがけない刺激に三蔵の身体に甘い痺れが走る。

「ぁっ・・ばかっ、てめっ、」

悟浄に向かって苦情を言うが、語尾が甘い声色になってしまい迫力に欠ける。

「こんだけで感じる?」

肢体を小さく震わせている三蔵の耳元で囁きかけて、わざと腰を動かしてやる。

「ぁっ・・ん、・・動くなっ、」

頭を振って刺激に耐えながら、指先に力を込める。

「あー、も、すっげ可愛いvv」

三蔵をギュッ――と抱き締めて首筋にキスを落とす。

チュ・・と音を立てて少しきつく吸うと、大袈裟な程に三蔵の身体がビクリと揺れる。

「悟浄っ、・・てめっ、も・・やめっ・・ぁっ、」

潤んだ瞳で悟浄を睨みつけるが、それは、悟浄の熱を煽る他に用を成さなかったらしく、 三蔵の中に入ったままの肉棒が、その硬度を増すのがダイレクトに伝わる。

ビクッ――と身体を強張らせて、悟浄をきつく睨みつける。

「何・・考えてやが・だ・・早っ・く・・抜け・・」

「イ・ヤv」

ニィ――と笑って、耳朶を口唇で甘く噛む。

「煽ったのは三蔵だろ?も、止まンねぇって」

耳元で囁きかけて吐息を流し込む。

「違っ・・んっ、」

キュ――と瞳を瞑って否定するが、それすらも悟浄を煽る道具にしかならず・・・。

「もっかいしよv」

そう言うが早いか、三蔵の口唇は悟浄のソレで塞がれていた。

洞窟の外では小雨が降りしきる中、二人の紡ぎ出す甘い吐息が辺りを包み込んでいた。






〜 END 〜
                                                02.06.22


・・・・・・ごそごそ。・・・・・・ごそごそ。
暫く旅に出ます。恥ずかしくて隠れる穴掘ってるので、どうか探さないでください。 皆様が忘れた頃に帰ってきますので・・・。失踪届けは不要です。(あ、出しませんか?そうですよね…(乾笑))
ここまで、お読みくださった貴方様、どうもありがとうございます(>_<) 10000HIT記念だというのに、話は長いしえっちは長いしで、本当に申し訳ありませんっ!! 読み疲れさせてしまったのではありませんか?(どきどき(汗))
10000HITを無事に迎えられましたのも、皆様がこのような僻地にまで遊びに来てくださっているお陰です!! 本当に本当に有難うございます(>_<)
管理人、沙羅でした。




沙羅さま

いつもいつもすてきな小説を読ませて頂いてありがとうございます。
毎度のことなのですが、沙羅さまの書かれる悟浄にマジ惚れです(笑)
キザではないんだけど、う〜ん・・・カッコいいんですよね。
これ見よがしじゃないところが、余計に。
そのくせ、全然余裕のないところとかもあって(笑)

そして、偉そうだけど結局ごじょ大好きvな三蔵も愛らしいですvv
気のなさそうなフリして、やる気満々みたいなところが(笑)

本当に、すてきなものを貰ってしまって・・・嬉しい限りです
これからも、より一層のご活躍をお祈りします、ありがとうございましたm(__)m


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