|
conversation...MAY.1-4
|
５月１日(threedays before)
『なあ、４日の事やけど―――』
『……４日って今度の？５月４日……ライヘンバッハの滝の話か？何だよ、突然』
『阿呆。お前の誕生日やろ』
『―――あ』
『思い出したか？』
『………』
『―――ほんに、自分自身の事はどうでもええんやなあ』
『さっきまでホームズの年表眺めてたんだよ。だから、』
『で４日。そっち行くさかい、迎えに来てや』
『―――は？』
『ほな、明日詳しい事連絡するわ。またな』
『お、おい―――』
５月２日(EVE EVE)
『……お前、突然過ぎ』
『そうかー？自分の誕生日忘れてる位やし、予定ないやろ』
『そりゃ……まあ』
『でな、４日の事やけど』
『なあ』
『何や』
『何で、来んの』
『勿論、一緒に祝いたいからに決まっとるやろ？工藤にしては頭使っとらんなあ』
『そうじゃなくて、』
『―――感謝したいのかもしれへんな』
『……？』
『まあええわ。お休み』
『―――ああ』
５月３日(EVE)
『あ、服部？』
『工藤ー。お前どっから掛けてるんや？公衆電話か？』
『そう。ちょっとケータイ使えないトコでさ』
『道理でメールも応答無いと思たわ』
『―――明日さ、帰れるか分かんなくなった』
『は？』
『今、警察の応援で、ちょっと』
『……事件か』
『まあね』
『今日中に目星つきそうにないんか？』
『……何とも言えない』
『ほな、一段落着いたら連絡くれや』
『そうする。―――あ、電話切れそうだから、じゃあな』
『……明日、な』
「―――明日、な」
５月４日(*HAPPY BIRTHDAY*...1)
『―――この電話は現在電源が切れているか電波の届かない―――』
「……ったく、何処に居るんだよアイツは。
もう少しで片付きそうだから電話したってのに……」
|
conversation...MAY.1-4
|