センチメンタル。



今日も今日とて人生色々には任務を終えた上忍たちが集う。
そんな中、上忍と紅はほろ酔い気味でカウンターに腰掛け、気持ちよく雑談をしていた。
はどちらかといえば、日本酒が好きで、それを口にしている。
「今日カカシのとこの子達に逢ったんだけど、かわいいねー、ナルト君v」
「あら、ならサスケ君にいくかと思ったけど」
「やっぱこの頃母性に目覚めたのかも!!可愛い系がいいみたい」
「随分遅いわね、目覚めるの」
「いいのvあのぷにぷにしたほっぺがたまらない!!」
「・・まあ、犯罪は犯さないようにね」
「うっわ、そこまであたしも飢えてないっちゅーの」
くぃーーーーっとグラス一杯にあった酒を、一気飲みし、すぐに店長に酒をおかわりを頼む。
紅も、からからとぐらいの中の氷をストローで弄んだ。

その時、新しい酒が後ろからに手渡される。
「あ。ありがと」
グラスを受け取り、はそれに口をつけた。
「どーいたしましてv」
そのご機嫌な声に、は一度動きを止める。

ちょっとまて。なーんか、嫌な予感が。
・・・・・。
は!!!


ぎゅ〜〜〜〜〜っ。

「んーー、やっぱが一番抱き心地いいねv」
「ぎゃあああああああ!!!!」
は、いきなり抱きついてきた胸の前で交差させてある長い腕を、力の限り振り払った。
そして椅子から飛び上がると、そのままその人物へと回し蹴りをプレゼントする。
しかし、蹴りが当たる瞬間、その姿はふにゃりと掻き消えた。
その代わりに、自分の座っていた席の隣に現れる姿。
「あははー、いつもながら見事な回し蹴りだね」
額当てに隠れていない右目が、楽しそうに細められた。
「ええそりゃもう、カカシ上忍のためなら、急所技でも、必殺技でもやりますよv」
になら殺されていいかもv」
酒を注文しつつ、微笑むカカシに、もけして折れはしない。
微笑みあってはいるが、の内心は煮えくり返っているだろう。
そんな見慣れた光景に、紅は苦笑した。
そして、いつもならこの後に。

「カカシさん、セクハラは見苦しいですよ」

やっぱり。
自分の出番はないと感じた紅は、自分の酒に口をつけはじめる。
「あれハヤテ、今日は任務で遅くなるんじゃなかったの?」
露骨に嫌な顔をして、カカシはハヤテを見た。
その間も、その手はの肩に回ったりしている。
「ええ、そのはずだったんですけど。ごほっ、どっかの誰かさんがに手を出してる気がしましてね。早めに帰ってきたんです」
「それはそれは、お疲れ様だね」
「おかげさまで」
二人の間に挟まれているは、また始まった・・と頭を抱える。
ハヤテはの肩を掴み、引き寄せた。
カカシも負けじと腕をとる。
「おい、ハヤテ。俺のに触んなよ」
その台詞に、ハヤテはぴくりと眉をしかめた。
「いつからは貴方の物になったんですかね。げほっ、自信過剰もいいところですよカカシさん」
ぴきっとカカシの額にも怒りマークが浮かび上がってくる。
引きつった笑いを向け合う二人。
「そもそも、なんでハヤテはと俺のことに口を出すのかなー?」
「あたりまえです。けほっ、大事な幼馴染をセクハラ上忍になんかにあげませんよ」
「ああなーんだ、ただの幼馴染なのね」
挑戦的に鼻で笑い、カカシはハヤテを睨みつける。
「あなたこそ、ただの、同僚でしょう?」
結構本気モードの二人に、周りにいた忍び達の視線が集まった。
上忍の中でも飛びぬけている二人が本気で戦ったら、どうなることか。

しーーーん。と静まる人生色々内。
かなり殺気に満ちた二人のにらみ合いは暫く続き、
そして。
ぷち。
と同時に二つ何かが切れる音が聞こえた。
ばんっ!!とカウンターを拳で叩くカカシ。

「大体なぁ!!いつもいつも俺との邪魔しやがってこの病弱忍者!」
「ごほっ、貴方こそが嫌がってるの判らないんですか!?このエロ忍者!!!」
「お前にのなにがわかんだよ!!!」
「ええ、判ってますよ!!子供の時からずーーーっと一緒にいますからね!!」
「俺はの体の隅から隅まで知ってんの!!!」
「げほっ!!なっ・・っこんのスケベ教師!!!」
「スケベで結構だね。どっちにしてものことは俺のほうが理解してんだ!!」
「・・・ちょっと・・・」
「だからそれが自信過剰だっていってるでしょう!?」
「はっ!お前どーせ、の胸元にほくろがあるの知らないだろーが!!」
「おい」
「何言ってるんですか、ごほっ、は背中の真ん中にほくろがあるんですよ!」
「二人共・・っ」
「っなんでお前がそんなこと知ってるんだよ!」
「・・っっっっっっ」
「当然です、子供の時お風呂一緒に入ってましたからね、げほっ」
「お前こそスケベじゃねぇか!!」


「いい加減にしろ!!!!」



がごっ!!!!!


かなりの鈍い音をたてて、の拳が両側にいた二人の顎にヒットした。
「いっっ!!!!」
そのまま仲良く床に倒れる二人。
はそんな二人を一度見下ろして、すたすたと出口に向かってしまった。
ついでに、今人生色々に入ってきたイルカの腕をとる。
「イルカ先生vどうせなら家で飲みませんか?二人で」
「な!!」
「えっ?ちょっと」
ぐいっとイルカを引き寄せ、はべーーっと呆然としているハヤテとカカシに舌を出した。
「言っとくけどあたしの胸元にほくろなんかないし、背中のもずいぶん前に消えましたから」
いきましょ、と状況をまだ把握していないイルカを連れて、出て行く。
がいなくなって、暫くは静まっていた二人の背中に、いきなり怒りのオーラが再燃焼しはじめた。
『・・・っあとで覚えとけよ(くださいよ)、イルカ先生!!』
そんな二人の心の声に、遠くで背筋を震わせたイルカだった。


「というか・・・
今まで黙っていた紅が、ため息混じりに頭を抱える。
「またここの支払い私持ちなのね?」
いつか、その理由を作ってる同僚の忍者二人に請求してやろう。
と紅は思いつつ、酒を一口含んだ。



END。


2000HITのキリ番をとってくだすった沙羅様の「ハヤテVSカカシ」でした。
すいせんです・・・こんなブツで。
ハヤテさんはともかく、カカシを切れさしてしまったので、言葉使いに悩んだのです。
怒ったら普通の言葉使いですよね、カカシ先生。
私もナルトのぷにぷにほっぺ触りたいです。
今回はちょっと恋愛ものっぽく行ったでしょうか・・・。
ちょっとこっぱずかしかったり(今更)
沙羅様、申請ありがとうございましたv


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