ズワイガニ
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ズワイガニの一生
 ズワイガニの卵が孵化すると小さなプランクトンとなって海中へ放出されます。このプランクトンは約1ヶ月かかってプレゾエアからゾエアに脱皮変態し、さらに1ヶ月ほどでメガ□パというエビに似た形の幼生になり、また1ヶ月かかって初めて力二の形をした稚ガニとなって、海底生活に移ります。このときの甲幅は2〜3mmで、世界最小の力ニと同じくらいですが、其の後も脱皮を繰返し、10回目の脱皮で成体となります。このとき雌の甲幅7〜8p、雄の甲幅7〜12cmとなり、雄の腹節(ふんどし)は三角形で幅がせまく、雌の腹節は卵を抱くために半円形となって腹部を覆うようになります。雄はさらに脱皮を繰返して成長しますが、雌は産卵を繰返すため脱皮のゆとりがなく、だんだんと雌雄の大きさに変化がついてきます。

ズワイガニの住みか
 ズワイガニは、日本海の水深200〜400mの大陸棚斜面に広く分布していますが、特に能登半島沖〜若狭湾〜隠岐島周辺の海域に多く、太平洋側では、千葉県沖以北が生息地となっています。海外では、ベーリング海、オホーツク海、北部太平洋及び北大西洋の北アメリカ大陸側にも分布しています。しかし、一生を通して同じ場所に生活するのではなく、プランクトン時代は、海流に運ばれて分散しますが、3ヶ月間のプランクトン時代を終えると、稚ガニとなって水深250mより深い海底に落ち着き、成体となる1年前には230m前後の深さの海底へ雌雄1:1の割合で大群となって集まり、翌年ここで産卵します。産卵後は、雌雄が別々に生活するようになり、雑は300〜400mの海底へ移動していきます。ただし、これは日本海での例で、冷水(1 〜3℃)を好むズワイガニは、水温の低いオホーツク海など北方の海では、水深100mのところでも生息が可能です。

ズワイガニの仲間
 北陸の鮮魚屋さんでみかけるズワイガニの仲間は、ズワイガニによく似て、少し大形で北海道の太平洋側、べーリング海、北アメリカ大平洋側に生息するオオズワイガニと、日本海を中心に分布し、太平洋側では千葉県以北に産するベニズワイガニの2種類です。オオズワイガニは、素人では見分けが困難ですが、店ではズワイガニを「オピリオ」、オオズワイガニを「バルダイ」と呼んで区分しています。これはズワイガニの学名(世界共通の名前)「キオノエケテエス オピリオ」とオオズワイガニの学名「キオノエケテエス バルタイ」の種小名をそのまま使用したものです。ベニズワイガニは、ズワイガニよりも深い800〜2,000mの深海で生活し、その名前が示すように体全体が濃い紅色をしています。

産卵の秘密
 ズワイガニは、甲幅5〜6cmで生殖が可能になり、雌は雄に助けられながら最後皮を終え、直ちに交尾、続いて初産卵を行います。産卵後の卵は、腹節(ふんどし)に抱きかがえられ1年半経過すると、プレソエアというプランクトンになって水中へ出て行きます。これを放卵といいます。つまり、産卵というのは体内にある紅色の卵が腹節(ふんどし)の内面にある腹肢の剛毛に粒となって付着することで、このまま孵化するまで抱卵され、孵化と同時にプレゾエアとして放卵されるのです。隠岐島周辺の調査では、初産卵は7〜9月で、2回目以降の産卵(経産卵)は 1〜3月に行われています。放卵が終わると短期間の内に産卵が行われ、総産ガニは、1年間抱卵の後放卵し、また産卵、放卵と繰返すため、生涯卵を抱いたままの生活を送ります。水槽飼育では、5年間連続して交尾なしの産卵が観察されていますが、これは、第1回目の交尾のときの精子が雌の体内にある貯精のう(精子を貯めておく袋)に保存され、少しずつ使用されていたからです。こうして一度に産み出される卵の数は7〜10万粒で、雌の生涯の産卵回数は5回(5年)くらいだと考えられます。自然界では、雄と出合えば再交尾を行うものと思われます。

脱皮と成長
 エビ、力二類の成長に脱皮は絶対必要ですが、若い時ほど頻繁に行い、成長とともに関幅が長くなります。ズワイガニの脱皮は、5齢期(平均甲幅1.35p)までは、6ヶ月以内で、6齢期から10齢期(平均甲幅7.7p)までは、ほぼ1年間隔となり、ここまでは、雌雄の大きさに差はみられません。しかし、11齢期(10回目の脱皮)で雌雄に2倍近い差がつきます。雄の団体には、さらに脱皮を繰返すものもあり、その差は増々大きくなります。こうして雌は7〜8年で成体になり、雄は個体差ではっきりしませんが、寿命は平均して15年くらいでしょう。面白いのは損傷した脚も脱皮のとき再生することです。

海底の行動と食べもの
 最近、海洋科学センターの「しんかい2000」で青谷沖のズワイガニの様子が映像で記録されています。水深200m以上の海底は暗黒の世界で、海底のくぼみに伏せたり泥の上を素早く走り去る様子がわかります。ズワイガニは、鋏脚で食物を□に運び噛み砕いて食べます。ヨーロッパでは昔からエビ・力二類が海底の魚介類の死にがらを食べることから、海底の掃除人といわれています。ズワイガニは肉食性で、魚介類のほかクモヒトデ類など食物は多種多様ですが、脱皮後の友食いや自らの脱皮殻を食べることが観察されています。

料理と利用方法
 ズワイガニの優れた味は、アミノ酸組成や調理の方法にあるといわれています。昔からの食べ方として、「ゆでがに」があります。鮮やかな色彩や姿は宴会の華で、淡泊な肉質、うちこ(卵巣)、かにみそ(肝膵臓)の味は格別です。「おやがにのみそ汁」「かにすき」「かにしゃぶ」「かにぞうすい」なども、寒い冬の素朴な味です。また「ズワイガニのさしみ」「焼きがに」なども忘れることのできない味ですが、素朴な味は鮮度が決め手になります。最近、生物機能をもった健康食品として注目されていますが、甲殻を処理して得られるキチン・キトサンは、動物の機能食品、保存剤、肥料や汚水処理剤、医薬品の分野では人工皮膚や手術用の縫合糸など、また化粧品や繊維の素材としても利用されています。

ズワイガニ漁業と保護への試み
 日本海のズワイガニは沖合底曳網で獲られていますが(一部かご網)、鳥取県では田後、網代港、賀露に44隻のカニ漁船があります。鳥取県の漁獲量は、最盛期の5,280トン(1963年)から現在では483トン(1994年)と1/10以下に減っています。これは漁船の大型化や装備の近代化、消費の拡大などから再生産力を上回る漁獲が長い間続けられ、乱獲が原因と考えられます。現在、漁期の短縮、保護区域の操業禁止、漁獲サイズや漁獲量の制限など厳しい規制が行われています。

カニのおいしい食べ方
カニスキ
 カニスキをうまく味わう第一条件は力ニの鮮度が大切!第二の条件は煮出す時間。まず土なべに水をいれ、切り目を入れた脚を(ダシ汁への溶出を早め、身どりをしやすくする)だけを5〜6本入れ、火にかけ沸騰するのを待ちます。沸騰してきたら更に脚を5本ほど入れ、ふたをして25分程度煮沸したのち食べ始めます。“具”使用しないのが、本筋ですが白菜を使用する場合もあります。いろいろなものを入れるとアクが出てせっかくの味を消してしまいます。食べ終わると、ダシ汁にご飯を入れ、卵をとかし、ネギといっしょに入れよくかきまぜ、ふたをして数分間後火を止め少しむらし、好みによっ塩、醤油で味つけして力二ぞうすいをご賞味します。
味噌汁
 水ガニの味噌汁もありますが、家庭でよくつくられるのは冬に水揚げされる生の親ガ二の味噌汁です。縦半分に切った親ガニを水の入ったなべにいれ、煮立ったら薄い短冊切りにした大根をいれ、大根が煮えたら、最後に味噌を入れます。親ガニをぶつ切りにし、大根や大根以外の具を入れて作ることもあります。煮る時間はカニスキよりも長めがよく、カニの旨みに味噌の味が加わって独特の味をつくり、寒い冬の食卓には最高の料理の一つとなります。

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