好きだと、好きだよと、
それは魔法の言葉なのかもしれない
**ソワレ**
「ルッ〜〜ク!!!」
背中から奇襲攻撃を受けルックは呻く
そして自分の首元に巻きついているソレを外しながら
ゆっくり後ろを振り向いた
「今日は何回目?」
出たのは、そんな言葉
「え〜〜・・と・・・5回目!!」
考え込み、思いついて元気に言うその姿に苦笑を洩らしながらも
ルックは側の木陰へと腰掛けた
隣には当たり前というように、ちょこんとオウリが腰かける
「ねぇ、一体どうしてそんなに後ろから奇襲かけるかな?」
呑気そうにニコニコ笑うオウリに向かってルックは尋ねる
「だってルックの反応楽しいもん。
いつもは無表情の癖して後ろからギューーッてした時だけ
一瞬、表情崩れるでしょ?」
「は・・・?」
想像もしていなかった言葉にルックは本気で頭を抑える
きっと自分はこれまで見たこともないくらい間抜けな顔を
していることだろう。
「そんなルックの顔を見るのが好きなのv」
呑気な笑顔を振りまくオウリ・・・
「ふ〜・・ん・・」
風が吹き
落ち葉が舞い上がり
「え・・・」
オウリが呆然とルックを見つめた
「え・・・今・・ルック??!」
驚いて勢いに任せ立ち上がる
ルックはそんなオウリを見上げながらクスクスと笑いを洩らす
「本当だ。驚いた顔みるのって結構楽しいよね」
”僕も君のそんな顔見るの好きだよ”
風に攫われるままルックのその言葉は空気に溶け込んだ
好きだ、好きだよ、と
それは魔法の言葉
恋が始まる魔法の言葉
ルックが立ち去ったその場所で、
オウリは彼が触れた唇を抑えながら、ただ立ち尽くしていた。
+あとがき+
甘いルク主を書こう書こうと頑張りました・・・が、
短っ!!!!!(汗)
ていうか甘くないし!!(滝汗)
とりあえず、恋人未満の2人を書きたかっただけ(笑)
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