ジンジン、と胸に広がる熱い思い


「分かった!ルック妬きもち妬いてるんでしょう?」



そう言葉を投げかけてきた少年に僕はただ茫然と
心の中でその意味を反芻させる





**不可分現象**



きっかけは、ティル・マクドール

先の戦で英雄と呼ばれる人物・・・
彼が、このオウリ率いる同盟軍に現れた事によって始まった・・・。


「ティルさん!!!」


またか・・・
僕は目の前で繰り広げられるお馴染みとなった光景に眉根をよせる
ティルが此処、ルーク城に来て一週間が経とうとしていた
その間、リーダーであるオウリはティルにべったりだ
最近では寝食まで一緒にしているという噂まである
それ程までに一緒にいる意味なんてあるのか?というのが一般的な
意見だが、オウリは一度人に懐いてしまうと、とことんまで懐いてしまう
そんな傾向があった。
それが分かっているだけにルックにはただ、その光景を見ているだけしかなかった。



「ねぇ、オウリ。番人さんがコッチの方を睨んでるんだけどさ?」


ルックの視線に気づきティルが苦笑を洩らしながらオウリに言った

「え・・何で???」

オウリは、そう言うとティルから視線をずらし僕を見た

「何でって・・・」

ティルが堪らないというように吹きだし、それでまたオウリがキョトンとする
僕は一層、不機嫌に拍車がかかりティルを思いっきり睨みつける
何か分かっている、そんな含みを持たした笑いが癪に障るのだ
よっぽど自分とティルとの相性は最悪と見える

「あ、分かった!」

すると、いきなりオウリが声を上げた


「ルック妬きもち妬いてるんでしょう??」



どうして、そんな突拍子もない言葉が出てくるのか

僕が妬きもちだって
誰に?
ティルに?
まさか・・・・

じゃぁ、誰に・・



「好きな人が他の人と仲良くして嫌な気持ちになるのは
 妬きもちだってナナミが言ってたよ!」


 

そう、確かにティルとオウリが仲良く話していると嫌な気持ちになる
けれど、それはただ常にお馴染みになっている毎度毎度の光景が
ウザイだけで・・・・

それなのに僕は考えている
本当は分かっている
胸の中に広まった熱くジンジンとした想いと、不可解な気持ち
それは全てオウリに対して感じていたモノ


「だからルックのソレは妬きもちだよ」


「そう・・だね・・」


まさか本人に気づかされるなんて思ってもなかった
僕がオウリに対して持っている感情、それは確かに恋心と言われる
部類のものだろう


「そういうことだからティル・・・その微妙にオウリに回した手を
 どけてくれないかな?」

知らず知らずの内にオウリの腰に手を回していたティルに向かって
棘のある声で告げる。

「はいはい。2人が両思いになったことだし僕は退散するよ」

パッとオウリから手を離しティルは、わざとらしく溜め息をつきながら
言う。
「両思いって・・?」
ティルの言葉の端に、その単語を見つけ僕は急いで顔を真っ赤にしている
オウリを見た。
「ティルさんの嘘つき!ルックにはバラさないって言ったのに!!」
ポカポカ、とティルの胸板を叩くがはっきし言ってそんな動作さえ
すごく可愛くて逆効果になってるのは明らかで・・・

「ごめんごめん。でもオウリが僕にくっついていたのはルックの
 ことが聞きたかったからでしょう?」

そう、からかい交じりでティルが言うとオウリは耳まで赤くなって
「そんなの直接僕に聞けばいいじゃん・・」
そう僕が呆れ交じりに言うと、戸惑ったように僕を見上げた
「君が聞きたいこと何でも教えてあげるからさ」
僕がそう微笑みかけると、本当に、本当に嬉しそうにオウリは笑った


「じゃぁ、僕のことどう思ってる?」

そして、何処か緊張したように僕に向かって尋ねてくる

「決まってるよ・・・」

僕は、クスリと笑いオウリの耳元で囁いた・・・・






*あとがき*

はい。バカップル。バカップルです(爆)
てか話の中身が全然ない・・・
そしてティルさん微妙に可哀相話でした(汗)
いや、でも彼のことだから、とことんまで両思いになった
2人の邪魔をすることでしょう。(爆)

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