風紋2
自然の理を無視し生まれた、 異形のもの・・・・・ そのせいか僕には、感情というものが欠けていたんだと思う だって、心はいつも空虚だったから――――
そんな僕を変えた出会いはレックナート様に連れられ
見た瞬間に・・・ なぜかは分からなかったけど彼から目が離せなくなった。 こんな気持ちになったのは初めてのことだ―――
そして、その想いは一緒に過ごしていく内に更に強いものへとなっていく。 「ルックの側って落ち着くよね・・・」 僕の横でポツリと呟くのはオウリだ。 「どこが・・・?」 今まで言われた事のない言葉に、僕は眉をしかめオウリを見る。 「落ち着くよ・・・・。 軽く小首をかしげ僕を見上げるオウリの瞳。
唇が触れ合った―――――。
どれくらい長い間、口づけを交し合ったのか・・・ オウリは抵抗しなかった それどころか、そのまま僕に身を任す・・・・ 「どうして・・・?」 体を離し、僕はオウリに聞く。 「ルックのことが好きだから、いいんだ」 オウリは赤く染まった頬と笑顔で僕を見る。
「僕も・・・好きだよ・・・・・・」
それは、初めて感じることが出来た感情だった
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