ナナミちゃん奮闘気2



ここはハイランド王国。
皇王であるジョウイは悩んでいた
原因は彼の幼馴染で、今は敵軍リーダーであるオウリにあった。


そう・・・、彼は可愛い!!!
キャロの町やユニコーン少年部隊にいた頃から裏で写真が出回る程に!
同盟軍でも、それは同じようだ・・・。
ナナミが撮った写真が裏でかなり流通している・・・・。


ジョウイの不安は最高潮に達していた。


そんなジョウイの部屋に扉を叩く音が響いた。
「誰だ・・・」
覇気のない声でジョウイは問い掛ける。
「シードです」
その声と共に、赤い髪の猛将と謳われる将軍が入ってくる。
「どうしたんだい?何か用?」
「次の作戦試案書を軍師殿から預かってきました」
そして横の机へと、ドサリと書類を置く
その時・・・・ジョウイは見てしまった・・・・


「・・・シード・・・・」


今まさに部屋を出ようとしたシードをジョウイが静かに呼び止める。
「何でしょう・・・あ、俺の・・・・!!!」
振り向いたシードはジョウイが持っている写真に我が目を疑う。

「今この作戦思案書にはさまっていたんだけど・・・・
俺の・・・ってどういうこと??」


「いや・・・その・・・あの・・・」
シードは慌てる。
なぜならそこに写っていたのはジョウイの幼馴染で同盟軍リーダーのオウリだったからだ。


「ねぇ・・・シード・・・」
静かに響くジョウイの声が余計に恐い
ジリジリと壁際まで追い詰められ、シードは観念したように口を開く。


「か・・・隠し撮りしました・・・・・」


シードが白状したその瞬間、黒き刃の紋章が発動された。
そして紋章の力を真正面から受け、ボロボロになったシードにジョウイは尋ねる。


「シード・・、もう一つだけ教えてくれるかな?
 君以外にオウリに懸想している人は何人いるんだい?」


シードは答えない。
否、返事が出来ない。


「ほとんどの人物だと思われますよ。
 そしてシードを含め確実に君の側近のクルガンもそうでしょう・・・」

シードの代わりに答えたのは、いつの間にか部屋に入ってきていた
ハルモニアの神官将ササライだった。

「ササライさん・・・どこでその事を・・・?」
「僕も僭越ながら調べさせて頂いたんです。
 ・・・・ライバルの動向は気になりますので」
くすり、とジョウイを見るササライ。


「そうですか・・・」
ジョウイは静かに目を伏せ右手を掲げる。


「おや?また紋章を使う気ですか?
 でも連続で、その紋章を使うのは貴方の体によくありませんよ」
そう言いながらも、ササライもすでに真の紋章を宿っている右手を掲げている。


「や、やめてください!お2人とも!!!!」
勢い込んで駆け込んできたクルガンが間一髪の所でジョウイとササライを止める。
「クルガン、邪魔しないでくれ」
「そうですよ、そこで倒れている赤毛の方でも連れて部屋から出て行ってください」
2人とも、声は穏やかだが笑顔が恐い
「冷静に考えてください!こんな場所で紋章を使ったら・・・」
クルガンも引き下がらずに2人は訴えるが・・・・


「でもクルガン殿、ライバルは早めに摘み取っておくべきだと思いませんか?」
いつの間にか目の前には麗しき微笑みを浮かべた神官将。
「そういやクルガン・・・君も何だってね・・・」
背後にはやはり微笑みを浮かべた上司の姿・・・。
「な、何がです・・」
身の危険を感じ、クルガンの額から汗が流れ出す。
「オウリは可愛いもの・・・君が気に入るのも分かるよ」
ジョウイの何処か悲しげな声にクルガンはビクリとする。
確かにオウリには少なからず恋心を抱いている、だが自分はシードのようなヘマは
していない。
なのにどうして、自分の気持ちがバレているのか・・・・。
その時、クルガンはこちらを見つめているササライと目が合った。



貴方ですか・・・・・


心中で思わず、この腹黒神官将め、と毒づく。


「ええ、僕は腹黒ですよv」


どうして考えを読まれたのか!!!恐ろしきハルモニア神官将!!!!


何て呑気なことを考えてる暇はない。
このままではシードの二の舞だ。
しかも今度は真の紋章が2つ・・・・・・



絶望的な状況の中、クルガンに残された手は神に祈るしかなかった・・・・




その次の日、
医務室にはシード、クルガンを始めとする幾人かの兵士が寝かされていた
まさか、その全員に何があったかは本人達しか知らぬところである。




*あとがき*

ナナミちゃん奮闘気ハイランド編ですけど〜・・
すでにナナミちゃん奮闘気なんて名前じゃないです。
だって今回ナナミ登場してないじゃないですか?!(爆)
次からは題名に逆らわず登場できる事を祈って・・・


でも、あれですよね。
ハイランド側も黒い黒い!(爆)
坊+ルックVSジョウイ+ササライなんて対決も書いてみたいですv
ていいますかジョウイとルックは何だかんだ言って白いほうですね・・・・
問題は残りの腹黒2人ですよ(笑)
特にササライは好き勝手に動きすぎなんで、どうにかしないと・・・


今回の災難は何気にジョウイVSササライのとばっちりを受けた
クルガンさんに決定です☆(微笑み)


 

Gポイントポイ活 Amazon Yahoo 楽天

無料ホームページ 楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] 海外格安航空券 海外旅行保険が無料!