白萩鐶 Original Novel WebSite "猫がいってしまったので 1.1"
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倫敦睡夢1 薄紅色の小さな花 

「大丈夫だよ、セアラ。安心して、じっとしていて」
 胸に埋めた小さな頭を撫でながら、片方の手がほっそりとした太腿へと移った。留金で吊ったストッキングを超え、レースの下をすり抜ける。しかし固く閉じた両足が行く手を拒んでいる。
「どれ、よいしょ」
 スコットはセアラの細い腰をつかみ軽々と持ち上げると、目前の机の上に彼女を座らせた。すばやく椅子をひき、少女の脚の間に身体を入れてしまう。
 机の上に座らされたセアラと向かいあうと、ちょうど目の前に愛らしい胸がある。
「あ……」
 今まではしっかりと腕の中に抱かれていたのに、突然解放されて、セアラは不安気な目でスコットを見た。自由になった両手で胸をかばう。
「だめだよ、ほら、手をどけて」
 身体をのばし、首を抱いてキスをする。優しいついばむようなキスに、セアラがおずおずと応えた。
 太ももをなであげながら長いスカートをたくしあげていく。黒いストッキングを止める、銀のクリップがランプの明かりにキラリと光った。レースに縁取られた可愛らしい小さな布が密やかにそこを守っている。セアラを脅かさないように、スコットはゆっくりと撫でながらそれを脱がせた。
「あっ……旦那様」
 未発達な胸に顔を埋めるように、左右の乳首を交互に口に含みながら、しっとりと湿った亀裂に添って、スコットの指が動く。ぷにぷにと柔らかい感触を愉しみながら、徐々に深く、翳りの奥まで指を伸ばしていく。
「旦那様っ……いや……」
 セアラの小さな講議を無視して、スコットは愛撫を続ける。あっさりと小さな肉襞の中へ達した指が、確かなぬめりをそこに捕らえていたからだ。少女の身体は快感を覚えはじめている。
 肉襞を割り、薄い包皮に包まれた小さな粒を指の腹で優しく転がす。暖かく溢れた液体がその動きを滑らかにすべらせる。
「うっ、あうううんっ」 
 今までとは比べ物にならない快感が、セアラの背筋をかけのぼった。スコットの指の動きに、少女の身体がぴくぴくと反応し、唇からは熱いうめきが漏れる。頬をピンクに染め、きつく閉じたまぶたには僅かに涙をにじませる。
「可愛い。可愛いよ、セアラ。それにほら、こんなに濡れてる。みてごらん?」
 スコットは手をひき、ぺっとりと濡れた指をセアラの目前にかざす。
「どうして……?」
 セアラがそっと目を開け、不思議そうに首をかしげた。少女は未だなんの知識も持っていない。スコットは満足そうに微笑んだ。
「セアラが気持ちよくなりたいからかな?」
 スコットはセアラの愛液で濡れた指をぺろぺろと舐めてみせる。
「旦那様っ!」
「なぁに?」
「あのっ、汚うございます……そのようなものを……口にされるのは……」
「どうして?とても美味しいよ。セアラの味がする」
 スコットはセアラの腰を引きよせ、膝の裏に手を入れて大きく脚を割った。有無を言わさず、その中心に口をつける。
「あっ旦那様なにを、ひあああっ」
 伸ばした舌先で、敏感な部分を舐め上げる。セアラの言葉が、途中から悲鳴に変わった。
 包皮に守られたクリトリスを舌先でくりくりと転がす。その下に広がる僅かに開いた襞を唇で挟み、丁寧に舐めまわす。わずかに開いた膣口に、尖らせた舌をこじ入れる。
「ああっ……うっ……んあっ……うっく……ああっ……ぁあんっ……」
 スコットは時間をかけ、丁寧にその幼い性感を開発していった。スコットの舌がうごめく度、少女の口からは小さな喘ぎが漏れる。ぴちゃぴちゃと舌を使う音と、時折愛液をすすり上げる音がひっそりと、響いた。

 セアラは、全身を駆け巡る感覚に、必死で耐えていた。
 男女の秘事にぼんやりとしたイメージしかもたなかったセアラは、これが愛撫であることもその後に行われるべき挿入のことも、まるで理解していなかった。ただ、恥ずかしいことをされても、大事な場所を見られたり、口をつけられたりしても、自分を救ってくれたいつも優しい紳士に嫌われるくらいなら、我慢しようと思ったのだ。
 さらに、スコットのすることが全く痛みをともなわず、その間も常に優しい笑みを絶やさなかったことも、セアラに恐怖心を抱かせなかった。
 スコットが小さな蕾に指を添えて押し開き、舌先をくねらせて包皮を剥いた。固く尖って勃起したクリトリスが、愛液の中でつやつやと光っている。剥き出しになったそれを下からぞろりと舐め上げる。
 「きゃうぁああああ!」
 鋭すぎる刺激に少女の身体がびくんと跳ね上がり、細い身体が弓なりに反った。
「ごめんね。辛い?」
 口では謝りながらも、スコットは鋭敏な蕾への刺激をやめない。
「うああっ!ああっ!んああっああっ!」
「ふふ、セアラはココが弱いね……」
 顔を離し、スコットは大事な処女膜を傷つけないよう、慎重に指をすべらせ、その細く閉じた入口を探った。
 男にしてはほっそりとした、だが確かな指先が、未だなにものも受け入れた事のない秘所に、ゆっくりとゆっくりと侵入する。
「くっ……あああああぁん」
 セアラがひときわ高く喘いだ。異様な感覚に、身体の芯が熱くなる。
 付根まで潜り込んだ中指が内壁をこすりあげるようにゆっくりと動きはじめた。
「ひっ……ひっ……ひっ……ひっ……」
 指の動きにあわせて鋭く息を吸う音が、密やかに響く。
 スコットは満足気に微笑み、ふたたびそこに口をよせた。小さな突起への舌での愛撫を再開する。触れるか触れないかのソフトなタッチでころころと転がす。もちろん、指の動きも止めない。
「ひあっ……ひあっ……ひうっ……あっ……」
 少女の腰が動く。微かだが、指の動きにあわせて身体が揺れる。白い乳房がふるふると震えた。
 もはや座っていることができず、セアラの身体は広い机の上に倒れ込んでいた。綺麗に結い上げていたはずの髪が乱れて散っている。溢れた蜜が机の書類に零れ、青いインクが滲んでいる。
「ひっ……んあっ……ひあっ……ひあっ……」
 スコットの指がそこをえぐる度に、くちゅ、くちゅ、と淫らな音がひびく。 
「んああっ……だん……だんなさまっ、ひああっ、ああああっ」
 セアラの声色が変わる。机の縁を強くつかんでいた手が何かを求めて彷徨う。ほっそりとした腰がかくかくと震えはじめる。
 スコットは口唇愛撫をやめ、机の上のセアラに覆いかぶさった。指の動きは少し激しく、中指で中をえぐりながら親指でクリトリスを撫でる。肩を抱きしめ、耳朶を噛む。
「セアラ、可愛いセアラ。ふふふ、イクの?」
「あくっ……!」
 セアラが達した。スコットの首を抱きしめ、口はぱくぱくと空気を求めて開く。スコットの下でしなやかな身体がびくびくとのたうち、悲鳴もでない。
「……っああああああああぁっ!」
 ようやく喉から絞り出すように喘いだ。スコットは口元に笑みを浮かべながら腕の中でぴくんぴくんと痙攣する少女を見つめた。


 スコットは放心した少女の頬に、おでこにキスをし、溢れる涙を吸った。
「うっ……えくっ……えくっ……」
「ああ、セアラ、泣かないで? セアラがあんまり可愛いものだから、つい夢中になってしまった。ごめんね」
 セアラはスコットの胸にすがり、抱きついてきた。スコットは優しく少女の髪をなでる。
「嫌だったの? 僕のことが嫌いになったかい?」
 セアラはスコットの胸にすがりついたまま、わずかに首をふる。
「そう? 嫌われてない? よかった。じゃあ、セアラ、もう一度僕にキスしてくれるかい?」
 セアラは涙で充血した目をスコットに向けた。彼がニコリと頷くと、おずおずと首をのばす。
 まるで小鳥が啄むついばむように、少女の唇が触れた。



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