娼館シリーズ 著者:12_122様

騙された…。

部屋に入った時の第一印象である。
大した手持ちも無いのに、やたら注文をつけた自分もまずかったと思うが
悪い評判の聞かないこの娼館の事。
何とでもしてくれるだろうと思っていたのが甘かったようだ。
おっとりしてて、お姉さん属性があって、それでいてカワイくて、ついでにソープ慣れしてる娘お願いします!
そう注文付けて案内された部屋の中に居たのは、
クッション、…いや毛玉?
いやいや毛玉はベビードールなんて着けないしなぁ。ぬいぐるみかな?
「いらっしゃいませ〜、お客さん、はじめてですか〜?」
アハハ、最近のぬいぐるみは喋るんですか高性能デスネ。
「上着おかけしましょうか〜」
おやおやぬいぐるみさんが近づいてきたよ。歩き回れたりもするんデスネ。
「あらあら〜、顔色悪いですよ〜、大丈夫ですか〜」
目眩がする。

…いい加減現実逃避はやめよう。
目の前に居るのは紛れも無く哺乳網、ネズミ目に属する種族。
ビーバー科のビーバーさんだ。
固有名詞はミルーン。
うん、そうだね。体毛は薄いほうが良いとは言わなかったしね。
もはや、ソープ慣れってそもそも“風呂”違いだろっというツッコミを起こす気にもなれない。
既に済ましてしまった会計の事を後悔しつつ
これからの45分間をどうやって過ごすか思案する。

追伸:お風呂で体を洗ってもらいました。
ミルーンさんはその体躯全てを駆使し自らスポンジ代わりになって僕を隅々まで洗ってくれました。
さすが毛玉生物だけあって気持ちよかったです。性感とは全く関係ありませんでしたけど。

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