かけめぐる青春(面堂終太郎編)


 
面堂:「面堂邸、面堂邸。至急ヘリを友引高校へ回せ!…何、整備不足で故障だとー!!アホかおのれらー!!」
僕は面堂終太郎。優れた知能と美貌を重ねもち、
なおかつ資産5兆円の面堂財閥の御曹司というスーパー高校生である。
そんな僕がなぜ歩いて帰らねばならんのだ!
面堂:「ん、なんだあれ?」
僕は橋の方へ歩き出した。すると後ろから声がした。
「はやまってはいかーん!!」
僕は不覚にも背後を突かれ、変な坊主に橋から突き落とされた。すかさず上がって愛刀村雨を突きつけた。
面堂:「貴様〜、何者か知らぬがこの面堂終太…」
謎の僧:「儂は錯乱坊と申す。チェリーと呼んで下され。それにしても御主、顔が…」
名前を名乗る前に名乗られてしまった。それにしても顔がどうしたというのだろう?
チェリー:「顔が悪い!!」
面堂:「なんだと!!!この面堂終太郎の美貌を愚弄するか〜!!」
…無論、ボコボコにしてやった。そして帰ろうとすると汚い手で僕の足をつかんでこういった。
チェリー:「か、顔が悪いというのは御主の顔がものすごい不吉な人相だと言いたかったのじゃ。
  そして御主、その方角は不吉じゃ。やめるがよい。」
面堂:「何を言うと思えばくだらんことを。こっちへいかねば家に帰られんではないか!!」
僕はそのまま歩き続けた。そして家の門の前に報道陣らしき人たちが100人以上はいた。
サングラス隊に聞いてみた。
面堂:「いったい何の騒ぎだ!!」
黒サン:「若!終太郎1号館へお急ぎ下さい!!」
こいつが何を言いたいのか分からない。しかし、この報道陣は尋常ではない。
何か胸騒ぎを覚え、1号館に急いだ。
報道陣1:「君が面堂終太郎君だね!!」
報道陣2:「君は今全世界の注目を集めているのですよ!!ご感想を!!」
何を言っているのかさっぱりだ。しかし、一つ分かったことにこいつらは僕に関係があるらしい…。早く中に入ろう。」
中にはいると父上、母上、了子の3人が迎えてくれた。これはどういう事なのか父上に聞いてみよう。
面堂:「父上!これはいったいどういう事なのですか!!」
面堂父:「…話すより見た方が早いだろう、応接間へ行きなさい。そこで全てが分かる。」
了子:「お兄様、あんな怪物に食われるのならいっそ私の手で……。」
何を言っているのだろうか?真剣な顔を見る限り嘘とは思えない。もしや…ええぃ!あるはずもない!とりあえず僕は
応接間にいそいだ。
面堂:「僕が面堂終太郎…………何じゃ己は〜!!!」
そこに座っているのはとてつもなくでかい鬼。こんなもの存在するわけがない。これは夢だ!
鬼:「おかえりやっしゃ〜。儂インベーダだす。まず落ち着きなはれ。」
それからその鬼がしゃべり始めたことによると、こいつらは地球を征服しに来たインベーダーらしい…。こいつらのコン
ピューターが全世界の中で一番格好良くエリートの人間を選んでその人間と戦い、勝てば侵略を辞め、負ければ侵略
し征服するという。あぁ、何て事だ!!この美貌と財力の為に戦わなければならないなんて…。
チェリー:「ほぅらみてみい。物の怪に取り憑かれおったわ。」
面堂:「鬼に取り憑かれてなどおらんわ!」
鬼:「鬼はあんさんでっせ。」
面堂:「この僕の何処が鬼だ!!それ以上愚弄するとたたっ斬るぞ!!」
怒りに限界が来た僕は鬼に向かって斬りかかろうとすると後ろから痺れるものを受けた。電気だ。
鬼娘:「地球人は怒りっぽいっちゃねー。うち、ラムだっちゃ。」
そこに現れたのは地球には存在しない絶世の美女だった。そのあと説明を受けると勝負内容は鬼ごっこで10日以内
に捕まえればいいらしい。しかも願い事も叶えてくれるらしい。簡単ではないか。
面堂:「僕も男だ。受けて立とう!(捕まえるには体に触れる…一石二鳥ではないか…)」
 
次の日
司会者:「ただいまから、世界の存亡をかけた鬼ごっこを開始します!!準備はいいですか?よーい…スタートー!!」
僕はラムさんに向かって走り、捕まえる距離まで近づいた。しかし、ラムさんは走る気配がないし、それどころか僕をじ
っと見ているではないか。そうか、僕のことをそこまで想ってくれるなんて…あぁ、僕は何て罪づくりぶっ!!!
そこで意識は途絶えた。聞くと電柱に突撃したらしい…。何て恥ずかしいんだ!!
面堂:「明日こそは…。」
 
二日目
面堂:「今日は昨日のようには行かんぞ。捕まえた!」
僕が飛びかかったその時彼女はとんでもないことをした。とんだのである。
面堂:「飛ぶなんて聞いてなかったですよ!?」
ラム:「んん、単なる研究不足だっちゃ!」
その後、三日、四日五日と流れて今日は九日目。さすがにやばい…。
 
九日目
面堂:「このままでは世界の恥さらしだ。そんなことにはさせえぇーん!!ブルジョワの力見せてくれる!!」
そういってラムさんに飛びついた。しかし避けられてしまった。そしてラムさんは帰ってしまった。
僕は思わず涙が出てしまい、ハンカチで拭こうとした。
面堂:「くそう…。・・・なんだこれわ!!ブッブブブラジャー!!」
驚きを隠しつつ、家に帰った。
 
面堂邸
面堂:「どうしよう。このブラジャー…」
と考えていたところで窓に人が映った。そのひとはラムさんだったが何か様子がおかしい。何かそぶりが…あ・・・。
面堂:「ラ、ラララムさん!なんてかっこうをしているのですか!…!、まさか僕に夜這いをしに…」
ラム:「なわけ無いッちゃ!ブラジャー返すッちゃ!!」
どうやら彼女はブラジャーをひとつしか持ってないらしい。…チャンスだ。
面堂:「…くせ者だー!!であえでぁえぃ!!」
ラム:「なんのつもりっちゃ!!ここはいったんにげるっちゃ!」
よし、これで相手は逃げるのが遅いはずだ。これなら勝てる!
 
九日目
司会者:「よーいどん!」
想っていた通り、彼女は飛ぶスピードが遅い。これなら…いける!
面堂:「ラムさん!失礼いたします!」 
ラム:「しっしまったっちゃ!」  
司会者:「ゴール!!とうとうやりました不撓不屈の男面堂終太郎がとうとう捕まえました!!」
僕はラムさんを抱きながらラムさんへ願い事を言った。
面堂:「さて、願い事ですがラムさん、この僕面堂終太郎と結婚して下さい。」
ラム:「嫌だっちゃ!」
そんなバカなー!!もう訳が分からなくなりながらラムさんに聞いた。
面堂:「な、なぜですか!勝ったら何でも叶えてくれるはずだし、それにこの面堂終太郎の何処が…。」
ラム:「だってうちはもう人妻だっちゃ。ねぇ、ダーリン♪」
面堂:「ダーリン…ですって…そんなはず、そんなはずは」
あたる:「あるんだなーこれが♪」
そこにいたのは諸星あたる。なぜここに奴がいるのだ?ここは僕の夢の中だぞ。とりあえず
ジャキーン!!
面堂:「人の夢の中まで入ってくるとはつくづく非常識な奴!諸星!たたッ斬ってくれる!!」
あたる:「うるせいなぁ、これでもくらってめをさませ!」
僕は諸星に刀を割られた上にハンマーを食らって倒れてしまった。
 
現実世界
面堂:「…ええぇい諸星覚悟!人がせっかくラムさんにもらった夢の実を育てて食べたのに!」
あたる:「俺は知らん!しのぶや竜ちゃんの夢ならまだ分かるが貴様なんかの夢に出たくないわい!」
ラム:「いい加減にするっちゃ2人とも!」
あたる&面堂:「ぎゃああああぁぁぁぁ…。」
しかし何で諸星が出たのだろうか…。これは精神的に諸星に負けていると言うことなのか…断じて認めん!!
面堂:「諸星、たたッ斬ってくれる!!」                                                
             完

〜一言感想〜
面白い!一回読んだ瞬間そう思いました。かけめぐる青春面堂終太郎バージョン、実に終太郎の特徴をうまくつかんでいて、
もしも終太郎があの時のあたるだったら確かにこうなりそうだなぁ・・と頷きながら読ませていただきました。
しかも、実はそれは終太郎が夢の実を食べてみた夢だった・・という落ちもうまいですね!
夢の中でまでしっかりとあたるに邪魔されているところが終太郎らしくてなんともいえません。
楽しい作品、ありがとうございました!

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