![]() ==桜が咲く季節の話し== 前編
「ねえ、みんな知ってる?」しのぶが教室の窓から見える桜を眺めながらラムに話しかけた。
「春限定のおまじない教えてあげよっか。」
「なんのおまじない?」
ラムが聞き返した。
「恋のおまじないよ。」
その一言を言った瞬間ラムは目を輝かせ
「教えて!!」
と、答えた。
放課後・・・・。
ラムは早速そのおまじないに取りかかった。
そのおまじないの内容は、
「桜の花びらが地面に落ちる前に捕まえる。」と、いう内容だった。
ラムは、
「何だ、簡単だっちゃね。うちは飛べるから楽勝だっちゃよ。」と、得意げに言った。
「駄目よ。これは地球のおまじないなんだから超能力を使っては。」しのぶが答えた。
風が吹き、桜が舞う。ラムがその中を追いかける・・・。それの繰り返し。
夕ご飯・・・・。ラムはなかなか帰ってこない。
風呂の時間・・・。まだ帰ってこない。
流石にあたるも心配になってきた・・・。
テンに聞くとUFOにもまだ帰ってきてないらしい・・・。
あたるはだんだん心配になってきた。
あたるは探しに行くことにした。ちょうどこの日は満月で月明かりが綺麗だった。
(見つけた、)
そこで、あたるの目にしたものは・・・・
青白く光月明かりに照されて桜の花びらが舞い、その中をラムが踊っているかのような光景だった。
その光景はまるで桜の精が踊っているかのようだっだ。
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