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ラフィンの1日

 足元にエステルが転がっている。猿ぐつわをかませられた口は、だらしなく弛緩し、瞳は虚ろな光を宿し、あらぬ方向を向いている。
 呼び出された義兄のテントの中で、散々蹂躙された為であった。白濁とした瞳からは幾筋もの涙が伝った跡が残り、彼女が受けた陵辱の凄まじさを物語っている。

 前線に出て闘うことを許されない彼女の特訓をするという名目で、兄は連日の様にエステルを呼び出す。
 待っているのは、毎度「特訓」の名を借りた「陵辱」なのだ。
 バージェ国時代に肉奴隷にされたシャロンとの、レズプレイを強要されることさえ、ままある。
 理不尽な義兄の行為に、押し黙っているのも、女にされた…という気持ちからのものなのだろうか。とにかく彼女、エステルと、義兄、ラフィンとの関係は、ズルズルといまだに続いていた。

「ったく。クソ暑い昼間っからテントの中なんかで犯るもんじゃねぇーな。
 ああぁーーあ。
 余計な汗かいちまったぜ。風呂でも浴びてくっか。」

 気絶したままのエステルを無視して、ラフィンは行水でもしようと水場に足を向ける。昼中とは言え、リュナン軍の兵隊達の士気は高い。明日からの連戦に向けて、武具の手入れをするもの、陣形について教えをこうもの、新たな技を習得せんと先人に尋ねる者…

「・・・なんで、こうアホ共は無駄な時間を過ごしたがるかねぇ。」

 そもそも持って生まれた腕力や、体力から繰り出される剛剣の前には日々の鍛錬など、然程の役にもたたない。

 シャロンやエステルが、2軍に甘んじているのも女ゆえの絶対的な腕力・体力不足という、如何ともし難い欠点がある為だ。よしんば相手の攻撃を見きったとしても、一撃受けたら瀕死…というのでは、闘いようがない。闘技場や、一騎討ちなどといった限定条件の下でしか戦えないというのであれば、四方八方から攻撃が仕掛けられる戦場に出るべきではないのだ。

 「ドラゴンに乗れる」
 このことだって、才能であると言う他ない。
 努力や、鍛錬ではどうしようもない部分が、世の中には往々にしてあるのだ。それを知ってか知らずか、暑い最中から御苦労な修練に励む同僚の姿に失笑を隠せないラフィンであった。

 ドラゴンか…
 水場に向かうつもりだったが、ある思いつきからラフィンは、自分のドラゴンの繋がれている駐屯場の外れへと行った。

 「あ、ラフィンさん? 
  見まわりですか?」

 マーテルが声をかけてくる。
 清楚な雰囲気と、強さを備えたいい女だ…。出来ることなら押し倒してやりたいぐらいだが、そうはいかない。軍律厳しいリュナン軍において、そんな真似をしたのでは、明日からいる場所さえ失う。いささか犯り飽きた感さえある、エステルとシャロンで我慢しているのも、その為だ。

 「ああ。少し周りを見てこようと思ってね。
  マーテルさんは?」

 「私は、この子に餌をあげに…。
  最近、戦闘続きで無理させてるし…ね?」

 と、マーテルが人なつっこそうな馬の頬を撫でていく。
 
 「そうですか。それじゃ、見まわりがてら、私も、こいつに野ウサギでも食べさせてやろうかな。うまく見付かるといいんですが…ね。」

 「そうですね。あ、それじゃ。」

 小さく頭を下げてマーテルが駐屯地の方に向かって行く。
 彼女のペガサスが淋しそうな顔をしている。

 「けっ。やってらんねぇーな。オママゴトみてぇーな会話はよぉ!」

 吐き捨てるように、そう言うとラフィンはドラゴンの背中にまたがった。目指すは、ここに来る途中に見掛けた山小屋だ。

 先日も、山の中腹にある山小屋を訪れたのだが、その小屋には、木こりの老夫婦がいるだけで、さすがに、こんな爺ぃ共を殺すのも気がひけたんで、ドラゴンの餌にしてやった覚えがある。
 しかし、さすがのドラゴンも骨と皮しかない老夫婦では満足しなかったと見え、その日の晩もいつも通りのメニューをたいらげていたっけ…。

 「またジジィしかいなかったらキッツいなぁ〜。」

 などとボヤいていたら、何時の間にか目的の山小屋の上に着いていた。山小屋からは煙が立ち昇っている。

 「食事中か?」

 山小屋の扉を乱暴に開け、中を見た。
 ビンゴ! である。
 若い夫婦だ。しかも妻とおぼしき女の面も悪くない。

 「だ、誰ですか!?」

 突然の来訪者に驚いた若者が詰め寄ってくる。
 山の木こりだけあり、なかなかいい身体をしている。が、片腕で鉄の槍を軽々と操るラフィン程ではない。

 ズバッ!

 無言で男の顔を半分に斬った。
 夫の頭半分が壁に叩きつけられるのを見て、妻が悲鳴をあげる。怯える女の顔を見るのは嫌いではない。

 戦場でも、女兵士は、散々傷つけてからトドメをさすことに楽しみを覚えるラフィンにとって、目の前の妻の顔は素晴らしい前菜であった。リュナンの目さえ無ければ、戦場であっても虫の息の女兵士どもを犯してやりたい程、いつも興奮しているのだが…。

 鎧からのぞく柔肌が、血に染まり、先ほどまでの士気もどこかへ失せて、死への恐怖で顔色から血の気がなくなり、目には助けを乞うかのような哀願の光…。そんな女をドラゴンの上から、チクチクと槍で突き刺して、いたぶれるのは戦場ならではだ。

 真剣な表情で懇願してくる相手を蹂躙する時の快感ときたらSEXの比ではないものさえ感じることもある。根っからのサディストなのだなぁ…と、やけに再確認してしまう一瞬である。先の戦闘では、わざわざ「壊れた槍(懐かしい〜)」を持ち出して、相手の苦しみを少しでも伸ばしてやろうという隠れた努力までしている(爆)。

 一撃で殺してしまったのでは面白みに欠けるというもの。
 さながら猫が鼠をいじるかのように・・・。ゆっくり、じっくり、ねっとりと…。
 と、回想にふけっていたら股間が熱くなるのを感じた。

 「今日は邪魔も入らねぇーし、ゆっくり楽しめそうだなぁ。」

 短いブロンドの髪の女は、声も出せず後退りをするだけだ。
 
 「脱げよ。」

 





 ・・・・。
 ゆったりと飛ぶドラゴンの背中の上でラフィンが、愛馬(愛竜?)に話し掛ける。
 「どうだった?
  今日の晩飯はよぉ?
  この前の爺ぃ共たぁ比べ物にならなかっただろ?
  あ?
  生きた女の踊り食いはサイコー? へへへへへへ、そうだろ、そうだろ?」

 「俺様も、いつも筋肉質な女ばっかだったから、違う味が楽しめて良かったぜ。
  やっぱ、たまにゃ他の女も犯っとかないとなぁ。
  なにせ、俺様の息子ときたらグルメ君だから、毎日おんなじもん食ってたら飽きちまうっつーの!
  ま、おまけに今日は、誰の目も気にしなくていいから、悲鳴上げさせ放題だったしな。あんまりいい声で泣くもんだから、腕とか捻ってやったら、あっさり折れちまうし、参ったぜ。げらげらげらげらげらっ!」

 夕刻、山の端に陽が沈む頃、ラフィンは帰ってきた。
 繋ぎ場には、またマーテルが愛馬に餌を与えに来ている

 「おかえりなさい、ラフィンさん。
  いかがでした? 見回りがてらの、お散歩は?」

 「ええ、爽快でしたよ。 
  こいつにも、久しぶりに活きのいい餌を食わせることが出来ましたしね。」

 「それはよかったですね。
  特に問題もなかったみたいで何よりです。」

 「ええ。それじゃ、そろそろ寝るとするかな…。」

 「あ、おやすみなさい。」

 「おやすみなさい。」


 テントに戻ったラフィンを迎えるのは、昼間っから気絶したままのエステルなのだが、彼女が翌日も、疲弊しきっていたことから、この夜のエステルの身の上におきたことは容易に想像につくであろう。





うーん。本編では大したイベントも無かったのに、この扱いは一体・・・。
すっかり、邪悪になってしまった感のあるラフィンですが。
少し外道チックなので、打ち切りかにゃぁ?
今回は、雰囲気を楽しんで貰えたら…という作りをしてみました。あえて本番描写を省いてご想像にお任せという他力本願寺なスタイル。
意外にいいかも…え? ただの手抜き?
そんなことないないないないないなぁぁぁぁぁーーーーーっい!
・・・・嘘八百万円。
よろしければ、感想・御意見聞かせてチャブ台。

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